2020年8月18日 The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

「混乱の舞台では、出口を知ることが重要です」—メイソン・クーリー

 

グアムの新型コロナウイルス感染拡大による行動制限の再強化は、島のビジネスやコミュニティに強い影響と嫌悪感をもたらした。グアム知事の決定に疑問を感じる人もたくさんいる。

 

新規陽性患者の増加は、大規模な集まりなどで基本的な感染防止策がとられなかったことによるという情報が広まっている。基本行動ルールを守らない少数の人がコミュニティ全体を苦しめる事態を招いているという現実はどう受け止めるのか。現在の状況で他人の健康を危険にさらす人々に対するなんらかの罰則について話し合うのは公平な考えからではないか……。

 

ウイルスに打ち勝つための戦略
すべての国、州、都市、地域で、新型コロナウィルス(COVID-19)の脅威への対処方法をとってきた。 それには3つの基本的なアプローチがあった。

 

1つ目は、まったくロックダウンなど行動制限をかけず、リスクの高い市民を保護し経済を開放し続ける。スウェーデンが例で成功事例とされている。

 

2つ目は、即座に地域や国全体を100%ロックダウン。台湾はこの方法で際立っています。人々は彼らに求められた行動ルールを守り、ウイルスは早い段階で封じ込められた。現時点で、人口2,400万人、COVID感染者総数は500人未満、死亡者は7人、治療中の症例は27人。これらの数字はグアムと近いが、台湾の人口はグアムの139倍。

 

3番目のオプションは、米国にみられるようなロックダウン戦略、それに続く再開の試み、そして再びのロックダウン。このモデルは、効果的なワクチンが開発されるまで繰り返され、グアムもこのモデルに該当する。

 

ワクチンは保証されていない
コロナウイルスは歴史的にワクチンに耐性がある。SARSウイルスとHIVはどちらもコロナウイルスのバリエーションであり風邪も同じ。ちなみに研究者たちは、いずれのワクチン製造もできていない。免疫学者で生物医学のPatrick Soon-Shiong博士はCOVID-19の感染拡大直後に、その対処方法を説明する映像を公開し、他のコロナウイルスに対するワクチンの製造の失敗に触れ、期待できるのは重症化を防ぐ治療薬であり、ワクチンよりずっと早く完成するだろうと述べた。

 

私たちは間違っているのだろうか?
ワクチンが実際に2年以上できない場合、グアムはどうしますか?私たちは現在の方法を続け感染者が増加したら閉鎖し、その後再開、このプロセスを繰り返すのでしょうか?そうなれば観光産業をはじめ経済はどうなるだろうか?連邦政府の援助はなくなり政府だけでなく民間部門の雇用も消滅する。

 

新しい方向性?
数日前にも新しいテスト方法が発表された。このテストはより速く結果がわかり、しかも安価、唾液ベースで検査ができるというもの。誰もが週に数回テストを行い陽性をより迅速に判断し、感染者を追跡して分離することが望ましい。企業や学校は通常通り運営され、観光業は再開できる。

 

方向転換できますか?
私たちのリーダーたちは世界各国の状況を調査し、現在私たちがとる方法が唯一の選択肢ではないことを理解するのに十分な柔軟性があるでしょうか?リーダーたちの施策は望んでいた結果をもたらしているのだろうか?これらは、私たちが選んだリーダーたちに提起する必要のある質問であり、回答するように働きかけるべきで、島民全員がともにある場合は、この議論を公開して、一緒に選択肢を比較検討されるべきでしょう。

 

グアムに暮らして20年以上にもなると「郷にいれば郷に従え」、個人的には諦め気分でサクサクと準ずるのみです。しかし、わかっていても戸惑っている人も多いようです。昨日から始まった新年度、公立学校に通うお子さんを持つお母さんは、学校からの連絡もなく、オンライン授業のスケジュールさえわからないとか…...。新聞記事を見る限り、ロックダウンを受け保護者への連絡が進んでいるようですが、現実はどうも違うようです。

 

コロナ禍で何度も突然の決定に振り回されてきました。何度も7月1日観光業再開と言い続け数日前に撤回したり、日本が関係機関への周知もなくローリスクエリアから突然除外されたり、再びの事実上ロックダウンが実施されたり……。以前にもブログで述べましたが、行政リーダーたちのリアルタイムの議論が伝わってこないのです。どうもハワイでは、こんなことが今議論されているようなことが伝わってくるようなのですが、グアムではそれがないので全てが島民には突然に受け取られてしまうのです。

 

コロナ対策には島民全員の努力と協力が不可欠、複数の施策を提示したり、議論を公開したりすることは大切なのではと思います。経済活動再開には安定的、継続的な市場の確保がなければ、回復軌道には舵をきれないでしょう。島民が一丸となってコロナ禍を生きていくには、私のように「あっそうですか…..ハイハイ、オフィス閉めます」という姿勢でなく、「島民の総意としてともに行動しよう」という意識に変えていかなければならないのでしょうね。

 

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