2021年2月21日朝刊Pacific Daily Newsより抜粋、要約

 

グアム教育省副局長によると、ハードコピー学習モデルを選択した生徒は、オンライン学習モデルの生徒の2倍以上の割合で不合格点をとっているという。グアムの公立学校の約3分の1の生徒がハードコピー学習モデルで学習しており、全学年に及ぶ不合格率は大きな懸念材料となっている。

 

ハードコピー学習の課題については早くから気付き始めており、その理由に教材のピックアップと提出に一貫性がないことをあげている。提出が遅れた課題について、教師は可能な対応し本人や家族に電話をするなど、何らかのコミュニケーションを取ることにも努めてきた。

 

オンラインの生徒については遅れを取り戻すためにスピードアップをはかり、教師が生徒や保護者と交流し進めることができたため、スムーズであったという。一方、ハードコピーの学習モデルでは、教師が生徒と話したことがないケースもある。

 

グアム教育省は新年度の最初の学期が完全に遠隔学習へ移行したために、成績評価の方針も変更。成績評価の手順は、第2学期以降も継続されることになり、幼稚園から中学8年生までの生徒は4点満点で評価される。

 

課題は山積
高校生は単位システムとの整合性を確保するため、従来通りの成績システムで評価されるが、四半期ごとの成績ではなく、学期全体で評価されるようになり、四半期ごとの成績はプログレスポイントとしてのみ使用されることになっている。

 

グアム教育省はハードコピーを選択している生徒へノートパソコンの配布、インターネットサービスの提供、コミュニティラーニングセンターを通じてオンライン学習を推進している。さらに対面授業のオプションは、今年度の後半にはさらに拡大されると思われる。

 

達成度に格差
グアム教育省は生徒の学力格差も懸念しており、生徒の学習状況を測り、その後のフォローに力を入れなければならないと述べた。来年、より充実したサマースクールプログラムと放課後プログラムの拡大を検討している。夏には午前と午後の2つのセッションを開講したいと考えており、通常は行われない夏期講習をすべての学校で導入することを計画している。また放課後プログラムについては、参加者の利便性を考慮し交通手段の整備も検討している。今年の高校生については夜間学校プログラムを検討している。


コロナ禍で暴露された
想定内の事態に対応を
こまねく社会のあり様

 

なんだか子供達が可哀想ですね。パンデミックが起こり夏頃まで半年以上はほとんど対応策もままならず、2021年に新年度が始まっても週に1日だけの登校、グアム島内の感染収束が視野に入ってきて、遅れを取り戻すために振り回されることになるのでしょうか?

 

多くの生徒と連絡が取れず義務教育システムに組み込まれていないとか、インターネット環境のない家庭への機器の提供など、多くの問題が解決できないまま一年を迎えようとしています。グアムのみならず日本でもそうですが、あからじめ想定される問題への対応、対策の遅れが目について仕方ありません。成熟した社会の大人の知恵を持ってしても、できなかったことなのだろうかと残念でなりません。

 

先日、日本のニュースで2020年の子供の自殺についての報告記事を見かけました。小中高、全ての世代、性別で増加、女子高校生については2倍になっているというものでした。当初から懸念され、いち母親の肌感覚でも心配していた事態です。

 

グアムでもメンタルヘルスのホットラインが遅ればせながらできており、ワクチン接種会場で配布されていました。一度、地元新聞でも記事になっていましたが、本当に必要な人へ必要なタイミングで届く方策をが打てないものなのでしょうか?パンデミック禍で多くの国や地域で見られる対応の遅れによる二次災害、あれこれ悔しい思いが募ります。

 

 

 

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