2021年3月4日朝刊 Pacific Daily Newsより抜粋、要約

 

フェルディナンド・マゼランのグアム訪問500周年記念事業の一環としてグアムを訪れていたスペイン海軍の「フアン・セバスティアン・デ・エルカノ」が火曜日、グアムの港から次の停泊地フィリピンに向けて出港した。グアムの政府関係者によって式典が行われ、スペインのフェリペ6世によって派遣された一団を見送った。スペインの代表団には、サンティアゴ・バルベル・ロペス少将、カルロス・メイト・サンローマン少佐、マリア・サーヴェドラ・イニャラージャ氏らが含まれている。

 

1521年3月6日、マゼラン率いるエルカノ号の航海は大西洋を横断してマゼラン海峡を通ってアルゼンチンに向かい、その後グアムに停泊した。スペイン代表団の団長であるバーバー少将は、「当時、マゼランの乗組員がチャモロの人々に損害を与えたことを無視してはならない、我々はそのことを非常に遺憾に思っています。チャモロの人々に敬意を表し、共通の歴史を乗り越え絆を繋きました」と述べた。

 

約500年前、世界は2つの海洋文化に別れており、マゼランの航海によって二つの文化が出会うことになった。スペイン人がグアムに上陸したことで、初めての世界一周航海が成し遂げられ、グローバル化の足がかりとなった。サンティアゴ・デ・コルサ・トゥルーバ大佐は、今回の寄港はグアムとスペインの歴史的な結びつきをより深めるものであると述べた。

 

チャモロ・ストーリー
エストリア・タ・クミシオン(Estoria-ta Kumision)のロバート・アンダーウッド会長は、「チャモロの人々はマゼラン航海という偉大な歴史ドラマの中でほとんど無視されてきました。しかし、金曜日にエルカノ号が4隻のサックマン(チャモールの伝統的な帆船カヌー)に迎えられているのを見て、我々の偉大な民族の心と誇りを実感しました。何千年もの歳月を経て、文化や言語を生み出した現代のチャモロ族の起源をたどる機会にもなりました」と述べた。

 

グアム知事は、1521年3月6日は、ヨーロッパ人と太平洋の島民との初めての出会いがあった記念する日だと述べた。私たちはこの出会いが私たちの先祖にとって転機となったことを認識しなければならず、500年前の出会いは歴史的な意味合いを持ち、現代のグアムを形成し、チャモロ文化がスペイン、メキシコ、フィリピンとつながりで影響を受け、独自の文化を形成してきた、という。同時にマゼランはこの地を訪れる3500年前からこの地に暮らす人々と出会ったという事実も忘れてはならないと言う。チャモロ人は人類史上初めて離島に移住した民族で、それがグアムの歴史です」とグアム知事は語った。

 

沖風を受けた帆を張ったスペイン海軍の訓練船フアン・セバスティアン・デ・エルカーノ号とその乗組員は、2021年3月2日(火)にグアムを出港する際、ウマタック湾の外洋を通過した。チャモロの人々は、巨大なラッテストーンやカヌーを作る技術を持っており、ヨーロッパからの訪問者を驚かせたに違いない。

 

グアム知事は、スペイン国王がグアムの招待を受け入れてくれたことに感謝し、COVID-19が収束した際には、スペイン国王のグアム訪問を歓迎したいとした。「どんな歴史にもストーリーがあり、感動的であるにもかかわず、その偉大さは十分に評価されていない。私たちはグアムの物語を語り続け、私たちが時代を繋いでいること、そしてその運命は私たちの日々にあり、世界に示し続けなければならないと述べた。


今日の写真は式典に参加した
友人が送ってくれました。

 

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さて、今日の話題ですが、グアムはマゼラン上陸以前、文字を持たなかったため、古代の歴史を紐解く資料や文献が実に乏しく、語り継がれている伝説や遺跡調査、生活様式などから総合的に推察するしかないことが多いです。ただ、2000年以降、DNA解析技術の進歩などで、先住民のルーツがフィリピンや台湾、中国などに由来することがわかった事実もあります。

 

マゼランが上陸した場所はウマタック湾とされていますが、ハガッニャ湾であったという説もあったり、家屋の土台とされる巨石ラッテストーンもお墓説もあったりと、核心に迫る根拠が乏しいのも事実です。マゼラン上陸の際のエピソードも、乗組員に食料や水を分け与えたという美談と船内からいろんなものを盗んだという醜聞談のいずれもあり、真相は闇の中。

 

わからないことの真相は古代ロマンに思いを馳せるとして、確かなことはグアムで助け合いやおもいやりの文化が、古代から現代に脈々と受け継がれているとう事実。都会では希薄になりがちなコミュニティーの繋がりも、ここグアムでは今もしっかりと息づいています。それがグアムの最大の魅力です。

 

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