2021年5月1日朝刊 The Guam Daily Postより抜粋、要約

 

グアム知事は5月1日を目標としてきた観光再開を2週間遅らせ、5月15日に検疫期間や短縮やワクチンに接種を完了した旅行者の検疫を免除する計画を立てた。なお、予防接種を受けていない渡航者については、米国疾病予防管理センターの勧告に基づき、現在の14日間ではなく、最大10日間の政府検疫が継続される。グアムでは、これまでに64,000人以上がCOVID-19のワクチン接種を完了しており、グアム知事が観光再開に向けて当初目標としていた5月1日までに成人人口の50%にあたる62,500人を超えている。

 

グアム知事は、「COVID-19の隔離治療者数は昨年に比べてまだはるかに低いものの、最近のクラスターや渡航検疫で判明したケース、COVID-19の入院数の増加」を理由に、観光再開を2週間延期せざるを得なかったと述べた。金曜日の午後に行われた記者会見で、グアム知事は「この決定は科学と医学的な助言に基づいたものであり、回復を急ぐあまり、これまでの努力が水の泡になるようなことだけはできない」と述べた。さらに、グアム知事はCOVID-19の公衆衛生上の緊急事態をさらに30日延長し、5月31日までとした。

 

この公衆衛生上の緊急事態の延長により、以下の項目が認められる。
– 政府職員への残業代の支払い、および
– グアムナショナルガードのアジュタントジェネラルは、「重要な公共サービスを継続するため」にナショナルガードの人員を動員するための追加の活動命令を出すことができる。

 

検疫免除
グアム保健省は観光事業の再開が遅れたことで、グアム政府は旅行者の検疫期間の短縮や検疫免除のための確信を得ることに取り組むことができ、また国際的な影響やグアムへの影響を鑑みると、現時点では一時停止する必要あると述べた。

 

グアムでは長い間、COVID-19の患者がICUで人工呼吸器をつけた事例はなかったが、現在COVID-19の患者5名が入院しており、そのうちの1名はICUで人工呼吸器を装着している。グアム保健省によると、A-Class LoungeとThe Tsubaki Towerで最近発生した2つのクラスターの接触者約381人がまだ検査を受けていないという。過去7日間にPCR検査を受けた1,957人のうち、1,927人が陰性であった。

 

検疫プロトコルの変更
観光再開計画はワクチン接種の証明が検疫回避の礎となっており、2週間遅らせたことで、グアム政府と島民はグアム保健省が提案した再開計画を検討する時間もできたことになる。

 

成人50%の完全接種達成。
COVID-19の入院患者数が10人以下(グアムは現在5人)。COVID-19による死亡者数は、14日間の間隔で5人以下であること(グアムでは、COVID-19による死亡者は数週間にわたって発生していない)。これらも検疫改定の検討基準になっている。ちなみにグアム島のCOVID-19エリアリスクスコアは、クラスター発生にもかかわらず0.7、観光再開の基準としている2.5よりも低い値で推移している。

 

グアムへの入国者については、旅行の72時間前までにPCR検査の結果が陰性であれば検疫期間を短くするか、もしくは全く検疫を受けないようにするための考慮点は以下の通り。

 

米国食品医薬品局が認可したワクチンで完全に予防接種を受けていること。
予防接種はすぐに確認できるものであることで、CDC COVID-19予防接種記録カードと、以下の2つの記録のうち1つを提示する必要がある。グアム保健省のような予防接種機関の記録、または個人医院や薬局など予防接種提供者の記録。グアム保健省はこれらの記録を無料で入手できる方法について詳しい情報を公開する予定としている。これらの書類は、旅行者が持参する必要がある。不正な予防接種記録の提示は法律で罰せられ、罰金の対象となる。これらの記録の本人確認ができれば、その時点で検疫が免除されるが、サラ・アラートによる最長14日間の症状の監視には協力してもらうことになる。

 

ワクチン接種が完了していない方は、グアム政府の検疫施設で隔離され、到着後6日目にPCR検査を受け、7日目に検査結果が陰性であれば以後の検疫が免除される。しかし、14日間のサラアラート監視に従う必要がある。検査を拒否したり、何らかの理由で検査ができなかった場合は、14日間ではなく10日間の検疫を受けることになる。

 

予防接種を推奨
グアム知事とグアム保健省は、16歳以上の住民にワクチン接種を引き続き呼びかけており、引き続きマスクを着用し、社会的な距離、頻繁に手を消毒するよう求めている。グアム知事は5月1日に成人の50%、その次の目標として、7月21日までに80%(10万人)の完全接種を行い、集団免疫を獲得することを目指している。

 

グアム保健省は、最近確認された2つのCOVID-19クラスターだけでなく、最近インドに旅行してCOVID-19陽性反応となった2人のグアム・メモリアル病院の医師のケースについても調査を続けている。また、3つの公立学校で発生したCOVID-19についても調査を行っている。

 



検疫免除に踏み切るためには
グアム島内の懸念材料の払拭がまず先?

 

期待していた5月1日の観光再開でしたが、残念な発表になりました。ただ、一年間グアム政府の動きやコロナの動向を注視してきたため、こちらも随分お利口さんになってきて、ある意味想定内という感じです。4月末日まで何の発表もなかったことからも、グアム政府はなかなか踏み切れないのだろうという予感もありましたよね。

 

グアムでは完全なロックダウンも行われ、外出禁止を厳しく取り締まられる時期もありました。お巡りさんが幹線道路で車を止めて不要不急か確認するなんてこともありましたよね。レストランや小売店の再開も注意深く時間をかけて段階的に進められてきました。グアムのこの一年の経緯を振り返ると、グアム知事さんが無条件に渡航者を受けるれるとは考えづらかったのも事実です。

 

日本では超高齢者と医療関係者にワクチン接種が進みはじめたばかり。韓国も接種完了率が4%ということですから、日本と似たような感じだと思います。2週間後に検疫要件が改正されても、現実的にはワクチン接種が終わっていない旅行者は依強制検疫が続くことになり、観光業の再開はまだまだ先になりそうですね。

 

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