2021年8月5日朝刊The Guam Daily Postより抜粋、要約

グアムは多くのビジネスが再開し、営業を維持できる数の観光客が戻ってくるまでにはまだ時間がかかるだろうと、グアム政府関係者は観光業回復を再評価した。グアム政府観光局(GVB)の副局長によると、8月12日から26日までの台湾からのチャーター便に1,017席のうち、今のところ80席しか埋まっていないという。また、早ければ9月にも予定されていた観光客向けの500ドルのショッピングインセンティブの開始を延期することも発表した。

 

グアム復興タスクフォースのメンバーによると、観光客の回復が遅れている理由は、グアムではコントロールできないという。主な市場である韓国や日本でCOVID-19の感染者が急増していることや、台湾からの帰国観光客が15日間隔離されていることなどが原因だという。同時にグアムでは引き続き、成人へのワクチン接種率を80%以上に高め、マスク着用を義務付け、COVID-19の検査を強化することで、感染者の急増を防ぐべきだとしている。

 

責めることはできない
GVBはパンデミック前に観光には1,200以上の企業が関連していると把握している。営業再開の意向調査で110社に連絡したところ63社が回答、47社が営業中または再開に向けて動いていると回答したのに対し、16社は休業したままだという。GVB副局長には「来訪者の数から見て、多くは待ちの姿勢で、事業として成り立つためには、一定レベルの入国者数が必要なので、彼らを責めることはできません。ただ、これらのビジネスが残っていることは朗報であり、再開のために多くの観光客を待っています」という。

 

恋人岬はオープンしているが、多くの観光スポットでは閉店が続いている。ダイビングツアーなど一部のビジネスは、限定的な営業を行っているか、多くがまだ閉鎖されている。

 

空席が目立つ座席
7月には台湾から1,000人以上の観光客がエバ航空のチャーター便を利用して休暇中にCOVID-19の予防接種を受けるためグアムを訪れた。大韓航空は8月6日に定期便を再開するが、観光客が大半なのか、グアムへ戻る在住者が多いのか不明。

 

観光客の安全性と利便性
GVBによると2,500人または5,000人の観光客を対象とした500ドルのショッピングインセンティブは、かなり後になってから実施されるとしている。ギフトカード提供の延期やキャンペーンの資金の一部を、地元企業の再開を支援するためのトロリーバスのような、より緊急に必要とされるものに充てることになるという。

 

トロリーの無料運行は8月30日以降も延長し、ハガッニャまで運行ルートを拡大して、グアム博物館、マリア大聖堂、ラッテ・ストーン公園、アガナ・ショッピングセンターなどを観光できるようにする可能性もあるという。GVB副局長によると、Kマートとタモンホテルの間の坂道を上り下りする台湾からの観光客から不審者についての報告があり観光客の安全と利便性のためにトロリーサービスを提供することになったという。

 

GVBはトロリーを運行するラムラムツアーズに18,000ドルを支払い、7月30日から8月30日まで無料でトローリーを提供している。GVBは、主要ショッピングセンターと協力して、無料の期間を延長できるよう費用の分担を検討している。

 

PCR検査の無料提供
GVBは観光客が帰国する前に行うPCR検査の費用を負担するという提案を進めている。この計画では、GVBが協力検査機関に一定量の発注をし、必要な書類を持参した観光客に帰国時のPCR検査を提供できるようにするというもの。PCR検査の費用は、一人当たり150ドルから200ドル程度を想定している。

 

電子健康宣言フォームの公開
グアム保健省の医療チーフは、グアム電子健康申告書がオンラインで利用できるようになったことを発表。グアムに到着した旅行者は一緒に旅行した家族も含めて健康情報の提供をデジタルで開始することができる。これにより空港での到着旅客の処理が容易になり、dphss.guam.govからアクセスできる。

 

リスクスコアが3に上昇、
軍がマスク着用を復活

2021年8月5日朝刊The Guam Daily Postより一部抜粋、要約

グアムのCOVID-19エリアリスクスコアは3.0に上昇し、グアム政府が設定した基準値である2.5を超えた。グアムでは、ここ数ヶ月間、COVID-19が毎日継続して2桁になることはなかった。

– 8月3日:検査数669件、新規陽性者30人
– 8月2日:検査数873例、新規陽性者29人
– 7月30日から8月1日まで:検査数819件のうち、新規陽性者23人
8月3日の新規感染者2名には、グアム消防局の消防士2名が含まれてた。


クーポンやPCR費用の政府負担がなくても
行きたい憧れの地を目指したい!

成人人口の80%がワクチン接種を完了したにも関わらず、陽性者が増加傾向にあることが気になっていましたが、ついにCARスコアが3までアップしたのですね。また、台湾や韓国からの渡航者も伸びませんね。私の試算では8月のグアムへのツーリストはパンデミック前の0.5%程度に止まるのではと推測しています。

 

このような状況では営業再開に協力したくても資金面で余力のある会社でない限り赤字を積み上げる営業再開へ踏み切るのは難しいのが現実でしょう。共同軍事演習の恩恵をうけるホテルやレストラン以外の観光関連産業へのサポートがないと、なんとか今まで存続を続けている企業でさえ継続を諦めざるを得ない事態になるでしょう。

 

グアムの産業構造をどう構築していくか、観光産業のマーケットをどうリスク分散していくか、withコロナ時代にどのような観光地としてグアムを位置付けるか、今考えるべき課題は山積しています。10年、20年というスパンで時代を展望し、その一歩をあせらずゆっくり歩み始めることができるといいですね。

 

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