2021年8月13日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム政府観光局(GVB)のAir V&Vプログラムは、これまでに台湾だけから1,500人以上の訪問者があったが、木曜日に行われたGVB理事会では、パラオとの厳しい競争に直面しているだけでなく、プログラムを維持するためのより多くの資金を得ることが困難になっているという。

 

グアムの観光業は引き続き苦戦しており、2021年度の入国者数は5万人にとどまり、以前に予測されていた8万人をはるかに下回ると予測されている。これは、COVID-19パンデミックの前年の160万人以上の訪問者と比較すると97%の減少となる。

 

パラオは台湾からの訪問者1人につき50ドルの旅行補助金を提供し、COVID-19ワクチンを2,000回分提供する。さらに重要なことは、パラオを訪れた台湾人観光客は5日間の自宅での自己隔離を選択することができ、台湾に戻ってから自費でホテルに泊まる必要はない。一方、グアムを訪れた台湾人観光客は、自費で検疫ホテルに15日近く滞在する必要があるため、台湾人一家族あたり2,000ドルから5,000ドル以上の追加費用がかかるとGVB関係者は述べている。

 

さらにパラオはCOVID-19フリーの状態を維持しており、台湾とは旅行バブルの関係が確立している。そのため、GVBは台湾政府に対し、グアムから帰国する台湾人に対する規制を緩和するよう働きかけを続けている。「我々は今、競争にさらされています。サイパンでもなく、ハワイでもなく、パラオです。現在、パラオへの台湾からのチャーター便は39便あると思います」とGVB局長は理事会で述べた。

 

GVBは、ライオントラベル社と12月末までのチャーター便を保証してもらうために何ができるかの交渉している。8月から12月の間に台湾から少なくとも19便のチャーター便を追加で確保するために、GVBの経営陣はAir V&Vプログラムの追加資金を求め、追加資金がを時間通りに許可されないとAir V&Vがない状態になってしまうと述べた。

 

ユナイテッド航空のアジア太平洋地域担当マネージング・ディレクターら一部の理事からは、GVBの予算が不足している時期に、台湾からのチャーター便にかかる予想費用の多くをGVBが負担することへの懸念が示されたため、判断が保留された。しかし、経営陣には当初の100万ドルと他のプログラムから得た資金が残っており、それを使うことができるという。

 

GVB理事長は、パラオとの競争を懸念する経営陣の意見に共感しつつ、台湾からの観光客にとってグアムが魅力的な旅行先であり続けている要因を強調した。パラオのように公共の体育館ではなく、ホテルで台湾人観光客にCOVID-19の予防接種を提供していることなどを紹介した。

 

また、観光関係者からは、観光地であるタモンで、街灯の光電池が不正に変更されたり、バスシェルターやゴミ箱、企業の看板が汚されるなどの破壊行為が多発していることに懸念が示されました。一部の役員によると、訪問中の軍人の犯行が確認されているという。

 

観光客の復活への影響
GVB局長は水曜日に行われたグアム北部ロータリークラブでのプレゼンテーションで、月曜日に米国疾病管理予防センター(CDC)がグアムを危険な旅行先としてリストアップしたことは、最近のCOVID-19の新規感染者の増加よりも観光業に悪影響を及ぼす可能性があると述べた。

 

また、観光客を乗せた飛行機がグアムのビジネスにどれほど大きな影響を与えるかを知ってもらうため、7月6日に台湾から到着した便と、7月10日に台湾に戻った便の乗客が空港でたくさんの買い物をしたことを紹介し、オプショナルツアーやその他の観光関連事業の再開を強く求めた。

 

グアムには現在、ジンエアー、大韓航空、T’wayの3つの航空会社から週4便の韓国からの便が就航している。さらにフィリピンや他の国に在住するアメリカ人駐在員が、グアムを20日以上楽しんでいる間にCOVID-19の予防接種を受けるケースも多数あるという。


2022年に希望が繋がりますように。

パラオは長年台湾からの旅行者を主要観光客として受け入れてきた実績から台湾の人々にとっては親しみのある渡航先なのでしょう。長らく検討されてきたトラベルバブルも実現していないので、Air V&Vの費用対効果は低くなりそうですね。

 

今日の記事では2021年の入島者数がパンデミック前の97%減と出ています。一定数の在住市民の移動と合同演習で規模を拡大する各国の軍人の移動を差し引くと、今年中に観光業が回復軌道へ転じる可能性は低いという見立てなのでしょうね。限られた政府予算の有効な使い道、想定される事態を未然に防ぐために必要な予算の連邦への要求、さまざまな支援が終わろうとしている今、改めて考える必要がありそうですね。

 

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