2021年10月13日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

グアムへの訪問者数は、パンデミック前の2019年度の160万人から2021年度には軍人を中心に6万343人に激減したが、グアム島に駐留する米軍人を訪問する家族に旅行のインセンティブを提供する計画が練られているという。グアム政府観光局(GVB)は、火曜日に行われた観光復興に関する情報提供のための公聴会で、軍人の両親、配偶者、兄弟、子供のための航空券やホテルの割引は、より多くのグアムへの旅行を促すための特典の一つになるだろうと話した。

 

GVB副局長のペレス氏は、9月30日現在、6万人の入国者の大部分は、多くの軍事演習やその他の従来の観光市場以外からの入国者であると述べた。ワクチン接種を完了した人は、グアムと米国本土間の旅行制限はない。これは、グアムの主な観光マーケットである日本、韓国、台湾での渡航制限とは対照的。この渡航制限がグアムの主な旅行先である日本、韓国、台湾などのアジア諸国からの観光客が増えない主な理由になっている。これらの市場からのほとんどの便の再開が遅れており、入国者が一定数戻ってくるのは、2022年7月から9月頃になると予想されている。

 

しかし、火曜日までにGVBが発表したインセンティブプランは、主に韓国、日本、台湾からの旅行者を対象としたもので、最大500ドルのショッピングマネーや、帰国前のPCR検査の費用を99ドルから200ドル援助するもの。元上院議員のボブ氏のアイデアにより、GVBはパンデミックの際にもグアムへの訪問者を増やすための戦略を見直すことができたと、GVBは述べている。

 

GVB局長は公聴会で、「米国はグアムへの渡航を制限しておらず、帰国時にも制限を設けていないため、グアムは我々が追求したい市場です」とし、GVBの経営陣がこのインセンティブプランに取り組んでいると述べた。

 

Air V&Vの実行可能性
バイデン政権がワクチンを接種していない外国人旅行者のグアムを含む米国への入国を禁止する計画を展開した場合、Air V&V(ワクチン接種と休暇)プログラムは実行不可能になる。連邦政府の政策はグアムの観光復興計画の不確実性の要因の一つであり、グアムの観光業の回復を阻む要因のひとつとして挙げている。「私たちがコントロールできない力、グアム知事がコントロールできない力でグアムは準州としての義務を課すことによって、私たちは何度も打撃を受けてきました」と語った。

 

現在休止中のAir V&Vプログラムの余剰資金は、米軍人の家族を対象としたグアム訪問を促すインセンティブプログラムに転用されている。COVID-19が急増しているにもかかわらず、グアムは安全な旅行先であることに変わりはないとGVB局長は言が、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、グアムの旅行に対する安全リスクを “非常に高い “と評価している。

 

文化を大切に
シェルトン氏は、COVID-19のパンデミックを超えた長期的な観光戦略について、GVBの担当者に尋ねた。GVB副局長はグアム知事と相談しながら、観光業が成長し始めた70年代に島が行ったように、文化を中心とした戦略への回帰を構想しているとした。グアム知事がその観光ビジョンを発表する予定だという。

 

また、GVBは立法府とグアム知事に対し、中小企業が生き残れるよう、中小企業の資金要求を支援するよう働きかけると述べた。これは、パンデミックの救済措置からほとんど除外されてきた、観光アトラクション施設、博物館、ウォータースポーツ運営会社、ランドリーサービスなどの事業者のオーナーや代表者から寄せられた7500万ドルの資金援助要請について言及したも。これらの企業が閉鎖されてしまうと、グアムに多くの観光客が戻ってきたときに、文化的で多様な観光スポットがあまりないことになるという。

 

到着数の予測
COVID-19のパンデミックは、グアムの観光産業にほぼ壊滅的な打撃を与えた。パンデミック前には月平均133,333人だった観光客が、今では月に約5,000人に留まっている。GVBの2021年度の入国者数予測は、201,150人から251,437人、のちに400,000人と修正し、年度途中で82,148人に調整された。2022年度についても、GVBは8万5000人から20万1783人までの幅広い到着予測を示している。ペレス氏によると、現在のGVBの経営感覚では11万5000人を想定している。

 

近年のグアムへの到着数推移
2017年度 :155万人
2018年度 :152万人
2019年度 :160万人
2020年度:75.7万人(757,385人)
2021年度 :6万人(60,343人)
2022年度の予測 8万5,000人から20万1,783人
GVB理事会理事であるユナイテッド航空のシノハラ氏は、各国がパンデミックによる渡航制限を解除すれば、航空会社はスケジュールを発表する準備ができていると述べている。

 

「GVB(の予測)の数字が過度に保守的であることを願っています。しかし、実際のところはわかりません」と述べ、心配なのはグアムに旅行者が戻ってきたときに受け入れる準備ができているかどうかだと語った。観光委員会の議長であるシェルトン上院議員は、「将来的には観光産業に新たな課題が発生する可能性があり、私たちはそのための十分な準備をしておく必要があります。GVBがその役割を担っており、この不確実な嵐を乗り切ってくれるものと信じています」と述べた。

 

同じく委員会のメンバーであるタイタゲ上院議員は、「GVBはクリエイティブなマーケティング手法やデジタルマーケティングを通じて、マーケットでのグアムのポジションを高め、業界を再構築する必要があるかもしれない。パンデミックがグアムの観光産業を圧迫し、数千人の雇用を失う結果となった」と述べた。

 

また、グアム知事は観光業の復興を支援するための2,000万ドルのアメリカン・レスキュー・プランの資金をまだ提供していないがグアム知事はこの資金についてコミットしている」とGVB局長は述べた。また、連邦政府の助成金は、マタパン・ビーチ・パークの再生や雨水インフラの建設に約1,400万ドルを提供するなど、グアムの観光インフラの整備も推進している。


静寂の南国で見る
楽園グアムの未来予想図。

グアムもいつかハワイのようにアメリカ本土からの旅行者がバカンスに訪れる場所に、オーストラリアやニュージーランドが冬の時期に旅する場所に、台湾などのアジアや東南アジアの国々から一番近いアメリカとしてグアムを訪れるようになればいいな〜と思います。短期的に限定的なマーケットをターゲットにするのではなく、安定的でリスクを分散できる重複的な観光産業を構築して島外からの投資を誘致し、観光施設がぐんぐんグレードアップする、そんな未来への最初の一歩は先を見据えた戦略の起爆剤となるといいな〜。

 

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