2022年6月22日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

タモンのジョセフ・フローレスビーチパーク&ビーチの公共レクリエーションエリアを「文化スマートパーク」にする計画について、グアム知事はこのプロジェクトを他の村に移すか、完全に放棄する可能性を示した。

 

グアム政府観光局(GVB)は、月曜日、グアム議会で来年度の予算要求額を発表。同局の主な内容は、「タノ・イ・ファマグオン」(子供たちの土地)構想についての説明だった。「私たちの文化の遊び心を観光客や地域住民に楽しんでもらいたい」と言い、「大型」プロジェクトの議論が進む中で3つのことを心に留めておいて欲しいと議員に求めた。
– 文化的なスマートパークは、住民や観光客がチャモロ文化について学びながら、アウトドアやレクリエーション活動を楽しむ機会を提供する。
– デスティネーション体験提供することは、グアムのブランドイメージを育てる。
– Tano i Famagu’onは、単に公園をアップグレードするだけではなく、タモンの観光の中心を再構築する「パラダイムシフト」である。

 

同時にGVBは、5000万ドル以上かかる可能性のあるこの構想が、一般市民からさまざまなコメントが寄せられていることを認め、GVBがこれまでに確認したのは、予想総額のうち2000万ドルでCOVID-19パンデミック支援パッケージから充当されると述べた。連邦政府の救済措置は、地元住民の生活費の高騰を助けるなど、緊急で重要なニーズに使えるはずだというのが、よくある批判だという。しかしGVBは、この公園計画のスタートアップ資金を、政府発行の資金援助から振り向けるのは、正当で価値ある政策だと主張した。

 

グアムでは外国人旅行者が利益をもたらす役割を担っており、スマートパークは、グアムの文化遺産やユニークなブランド価値を知り、体験することができるとしている。約25年前に、現在のプレジャーアイランドとして知られているペーレ・サン・ビトレス・ロードの一部を開発した際も同様の反発があり、「タモン湾の限定的な一部を開発するために大金を使うことに、多くの人が否定的だったが、当時行った理由は、小売店とエンターテインメントのデスティネーション体験を作るためでした」と述べた。その結果、日本や韓国をはじめとする観光客のマーケットシェアを拡大するためのビジネスが生まれ、グアムの年間観光客数を80万人から160万人に増加させた理由の一つです。それ以来グアムには大きな魅力が生まれていない」とGVBのペレス氏は言う。しかしその大きな魅力が、イパオ公園が担えるかどうかはまだわからない。

 

GVBが上院議員に公園について説明した後、グアム知事は月曜日の午後に新しい行政命令を出し、公園を計画するためのTaotao i Famagu’on task forceを設立したが、Ypaoの場所については全く触れなかった。グアム知事の命令は、GVB局長のカール・グティエレス氏、その他のタスクフォースに開発の「実現可能性の検討」を委ねるものである。タスクフォースの2番目の任務は、スマートパークに適していると思われる物件を特定すること。

 

グアム・デイリー・ポスト紙は、今回の大統領令が、この構想に関してグアム知事が共有した過去の情報を再検討、あるいは根本的に変更するものであるかどうか、知事室に問い合わせをしたところ、「GVBは、イパオに文化的なスマートパークを建設するための包括的な計画を策定しました。GVBが成功するために、我々はこのタスクフォースを立ち上げ、イパオでの開発のための規制、財務、法的状況、そしてGVBの多額の投資に対してより良いリターンを得ることができる実行可能な代替案を開発するために必要なサポートを行う」と回答した。

 

イパオ公園には、噴水、ガラス屋根のパビリオン、巨大なアウトリガーカヌーを建設する計画で、高台の展望台や公共の会議場として使用される予定、GVB局長は、このプロジェクトが「グアムの人々のためのもの」であることを強調しながらも、イパオをスマートパーク用地として残す場合、施設の追加だけでなく、撤去する可能性もあることを明らかにした。

 

「手つかずの土地です。24時間営業ではないので、トイレは取り壊す」と述べた。敷地内のその他の改善点としては、駐車場施設の建設や、交通渋滞を緩和するためのその他の交通アクセス、5G無線技術の活用などがあると、GVB関係者は上院議員に説明した。

 


新しいものには興味がありますが、
踏みとどまる、再考する勇気も。

さまざまな歴史的な出来事に利用されてきたイパオビーチパーク(6月5日のグアムの朝刊)に大金を投じて次世代の観光産業のコア施設にしようという計画に賛否があるのは当然のことでしょう。新しい施設ができるのは嬉しいですが、費用対効果や現在の経済状況下で最適な選択なのかという議論なのでしょう。

 

心配なのが大規模施設は建設後のメンテナンスや補修が永遠にかかってくることが試算され賄い続けられるのか、サステナブルやSDGsという時代の趨勢に沿った施設になるのだろうか、タモン湾最大のビーチフロントの貴重な土地がデジタル化をコンセプトにした施設に適切な場所なのかなど…..いろいろな意見があるのでしょう。また、今回のパンデミック禍で痛切に感じることとなったグアムの産業構造の偏向。連邦政府の救済資金を新しい産業の育成などに振り向け重層的な産業構造構築を築く礎にと考える人もいるのでしょう。

 

昨日日本では東京オリパラの組織委員会が任務を終え解散したようですが、立候補時点では7340億円だった予算が、1兆4530億円で最終報告、実は関連経費を含めると3兆円を超えているのではとも言われます。そして東京オリパラのために新設された設備には今後長くメンテナンスなどに税金が投入されることになります。

 

ざっと計算すると5000万ドルとはグアムのGDPの1%程度になるようです。日本に置き換えれば防衛費にあたる巨大金額、いずれにしても多くの意見や議論が島民の見える形でなされ、なるほどと思える意見に出会えること、さらにふさわしと思える構想に導かれることを期待し、一定の合意の上に連邦政府の救済資金が適切に使われるといいですね。

 

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