2022年6月29日朝刊 The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアムが中国軍の攻撃の的になるのではと心配する住民がいる。軍の立場からすれば、グアムの防衛上の重要性も中国からの脅威も、今に始まったことではない。2021年12月のdefense.govの記事で、米インド太平洋軍の副司令官である海兵隊のスティーブン・D・スクレンカ中将は、これらは何年も前から深刻な懸念であったと述べている。さらに今後5年間、グアムへの脅威は増大する一方であると警告してきた。

 

米インド太平洋軍のジョン・C・アキリーノ司令官は、中国の脅威についてアメリカ人は何を知っておくべきかという質問に対して、中国が「第二次世界大戦以来最大の軍備増強」を進めており、ロシアに対する「無制限」政策の宣言は厄介だと述べた。もし中国とロシアが「本当に『無制限』政策を示し、実現した場合、それが意味するところは、人類の歴史上、極めて危険な時間と場所に現在いることになると思う」と述べた。

 

アキリーノ司令官は、地域の侵略に対する抑止力としてのグアム基地の重要性について、「グアムは極めて重要で国際座標軸の西側にあるすべての基地と同盟国が重要で。グアムは戦略的な場所であり、グアムで活動する必要がある。グアムのために戦うことも、グアムから戦うことも必要だし、危機的状況に陥ったときに、さまざまな能力と支援機能を提供することになる」と述べた。

 

昨年、米軍は5隻の高速潜水艦をグアムに母港化し、より強固なミサイル防衛システムも構築中だ。2021年3月の米議会軍事委員会の公聴会で、当時の米太平洋軍司令官フィリップ・S・デビッドソン提督は、「グアムでの防衛システム」が最優先課題だと述べた。また、「西太平洋で発展してきた脅威は、グアムを防衛するために、より優れた統合的な航空・ミサイル防衛能力を持つ必要がある。中国の兵器システムの広がりと、この地域における航空・海上戦力の運用を見ると、グアムの360度の防衛が必要だ。中華人民共和国の陸上や艦船から来る弾道ミサイルの脅威に対応できなければならないが、例えば、陸上攻撃型巡航ミサイルを発射できる潜水艦や爆撃機の接近、陸上攻撃型巡航ミサイルの発射能力など、中国海軍のに対する360度の脅威にも対応しなければならない」としている。

 

ロシアのウクライナ攻撃は他国を刺激する可能性があり、特にロシアと中国の同盟は懸念される。スクレンカ中将は、defense.govの記事の中で、ミサイル防衛システムの必要性を主張、「グアムは、我々の戦闘力が集約され、拠点となる場所である。米国はこの地域に投資している、つまりインド太平洋を優先しているという強力な戦略的メッセージだ」と述べた。


小さな南の島グアムからは
世界の動向がよ〜く見えてきます。

G7閉幕に続き、今日からNATO首脳会議が開催されます。いずれも西側諸国の結束を固め、ウクライナ支援の具体策を発表する場になるのでしょう。世界秩序への挑戦とも言える行為に対峙するための代償は大きく、我慢比べの様相を呈しはじめています。物価高騰、食糧危機に軍事的脅威、いずれも収まる気配は見えません。

 

コロナ禍で観光業が停止していた期間、目立ったのがグアムでの演習が頻度が増し、規模も大きくなっていること。韓国、日本、オーストラリアあたりだけでなく、インド、シンガポール、イギリスなどが参加することもありました。中国、北朝鮮の動きも余談なく警戒を続ける必要がありそうです。グアムは世界の動きを肌で感じる場所であることを実感します。

 

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