2023年2月28日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム政府一般職の22%の給与引き上げを実施するために資金を提供する提案は、月曜日、4時間半に及んだ公聴会で、各機関の責任者や労働者から、幅広い支持を得た。グアム知事の代理として提出された法案24-37は、4月1日までの実施を承認した給与調整の支払いに、1600万ドルをグアム行政局に充当するもの。

 

いくつかの発言は、昇給は正当であり、より高い給与の連邦政府や自治体の機関や民間企業に目を向けている従業員を引き留めたり、グアムからの技術や人材の流出阻止するために必要だという意見を共有していた。グアム農務省の職員であるロバート・アレクサンダー氏は、自分は二つの仕事をしていると語った。インフレが高騰しているため、彼の政府の給料は請求書に消え、もう一つの小切手は、ほとんど食費に使われているという。「今回の昇給は、政府職員の中でも給与水準の低い人たちを支援するものです。よりよい食事ができるようになるし、家賃も払えるようになる。もし、昇給がなかったらどうなるか考えてほしい」とアレクサンダーは言った。

 

グアム知事は、1月末にDOAが推奨する一般給与プランの調整を承認した。
グアム政府によると、これは給与を市場データと整合性を持たせ、不公平に対処することを目的とした一連の政府給与プランの更新の一部。法案24は今年度に対応するもので、賃上げはすでに来年度の行政予算要求の一部となっている。

 

批判と懐疑の声
月曜日に表明された支持にもかかわらず、この賃上げ案は批判や懐疑の声もなかったわけではなく、主に共和党の議員が政府の他の分野でも資金が必要であることや、賃上げを維持するための資金が実際にあるのかどうかということを懸念している。

 

当初、知事の給与計画更新の承認を批判した議員の一人がクリス・ドゥエナス上院議員はグアム知事の方針に対処するための2つの法案を提出した。
公聴会の後半で、ドゥエナス氏は、友人や家族の何人かがグアムを離れたが、それは給与の問題だけではなかったと語った。「グアムの安全が感じられなくなった。医療制度が十分でないと感じていた。また、私立の教育機関に何千ドルもつぎ込まない限り、自分の子供が教育を受けられるとも思っていない」とドゥエナス氏は言う。

 

トーマス・フィッシャー上院議員は、この件に関してまだ決めかねており、責任を持ってできることなら昇給を支持するが、政治的な点数稼ぎで昇給させることはしない、とコメントしている。

 

DOAのエドワード長官は法律がDOAに3年ごとの給与の見直しを要求していることを議員に説明し、最初は看護師、次に警察官、そして教師、現在はほとんどの政府職員。一般賃金プランは、9年間も調整されていなかった。グアム知事の政権は、給与引き上げを支持する正当な理由として、歳入の増加を指摘している。「収入は減っているのではなく、増えている。行政は予想以上に徴収している。この法案は、2023年度の残りの期間、この増加分の一部を充当するものです」と述べた。DOA長官によると、好調な収入が急に落ち込むような兆候は「ない」としている。さらに「日本からの米海兵隊の移転が完了すれば、セクション30の収入と地方支出が増加し、グアム島にも恩恵がもたらされるだろうと述べた。エドワード氏は、資金を必要とする多くのメンテナンスプロジェクトがあることを認めながらも、それを運営する十分なスタッフがいなければ、どんな施設もその目的を果たすことはできない、と付け加えた。

 

パリティと追加資金
ビル24は、一般賃金プランの従業員のために、1600万ドルを計上するが、グアム司法当局からのパリティの要求により、100万ドル強の上乗せが行われる。グアム最高裁判所長官ロバート・トレス氏は、司法部門は、職員の給与水準を調整する権限を有し、資金の入手可能性を条件として調整を実施すると述べている。

 

彼らは行政機関職員の流出を避けるために、司法部の支払いを一般賃金プランに沿うように調整するために約105万ドルを要求している。公選弁護人のスティーブン・ハットリ氏も、職員の賃上げのための予算計上を要求している。「私たちは行政機関ではないので、1600万ドルには含まれていません」と述べた。弁護士を含む公選弁護人の実施費用は約663,000ドルで、要求された修正案が認められれば、刑事弁護人の給与調整のための別法案は必要なくなるかもしれないと付け加えた。

 


問題はそこですか?
根深い問題に切り込むきっかけに……。

 

2月も今日まで明日から3月。3年前の今頃、経験したことのない混乱の渦に世界中が飲み込まれていった記憶があります。物価の高騰も人材流出もコロナ禍が引き金になり急速に顕著になった事態ですが、その根本には長年地場産業を育ててこなかったことや医療を含めた生活環境のレベルがアップデートされないこと、グアムでスキルを育て、活かす土壌が整っていないことなどがあるのではと感じずにはいられません。全ての値段が上がり、生活が苦しくなる一方で、給与アップは避けられないこともわかりますが、根本的な問題に目を向けないと応急処置に過ぎず、根本的な問題は置き去りになるのではと心配です。

 

また、作業効率に目を向けられていないことも気になります。さまざまな手続きがオンライン化されているのも事実ですが、まだまだあまりにも非効率だと思えるような手続きも多々あります。各部署での人員削減や配置転換なども同時に行う必要にも触れられるといいですね。また、島内の人材不足が深刻な中で他業界への影響はどのように考えているのかな?何だか表面的な議論にとどまっているようでスッキリしないな〜。

 

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