2021年10月21日朝刊The Guam Daily Postより抜粋、要約
グアム保健省(Department of Public Health and Social Services/DPHSS)は、3,000の対象施設を四半期ごとに検査するために、事業者が支払う年間衛生許可料を768ドルに引き上げる必要があるという。この値上げによって、レストラン、デイケア、ヘアサロン、タトゥーショップなど各事業者が、地元の法律で定められた四半期ごとの検査を受けることができるようになると語った。DPHSSの現在の人員では、これらの事業所が定期的な衛生許可を受けるまでに最大4年かかる可能性があるとし、5年間かけて段階的に料金が引き上げられる法案について公聴会で証言した。
環境衛生部門(The Division of Environmental Health/DEH)が提出した情報によると、年間平均検査数は約1,200件で義務づけられている、検査できる数はわずか10%にすぎない。料金を上げることで、規制対象となるすべての企業を四半期ごとに検査するための従業員を増員することができる。「頻繁に検査を行うことで、違反行為を最小限に抑えることができ、その結果、これらの保健規制施設からの病気の感染やアウトブレイクが発生する可能性を最小限に抑えることができます」としている。
DPHSSは、従業員10人以下の企業を対象とした368ドルへの最初の増額を、2022年10月30日末まで延期することを議員に要求している。開始日を遅らせることで、影響を受ける企業が「回復と準備」をするための時間を確保することができるからだ。DPHSSのスポークスマンによると、小規模企業に対する現行の衛生許可料は290ドル。このスケジュールでは、基本金額でカバーされている10人以上の従業員を雇用している場合、1人につき5ドルの追加料金が発生するとしている。
議員が要求された延期を採用した場合、衛生許可証の料金表は次のようになります。
– 2022年10月:368ドル
– 2024年10月:468ドル
– 2025年10月:568ドル
– 2026年10月:668ドル
– 2027年10月:768ドル
一時的な許可証の新設
今回の規則案では、カーニバルやフェアなどのイベントに参加する飲食物販売業者に発行できる一時的な許可証が5つ新設される。1日から6ヶ月までの間、決まった場所で営業する頻度に応じて、異なるライセンスが与えられる。このルールでは、フードトラックのようなビジネスも対象となりる。
– 1日のみの営業
– 1週間に1回、1年間
– 連続した2日以内で7日まで
– 連続180日まで
– 上記以外の組み合わせで、合計の営業日数が180日を超えない場合。
これらの業者の料金は50ドルから300ドルで、村が主催するイベントに参加する飲食店には限定的に25ドルの特別料金が設定される。
ガソリン、食料品に続いて
行政手続きも値上げですか…..。
そんなことになっていたとは知りませんでした。法的義務のある審査を法執行機関側が定期的に実施していなかったということなのですね。コロナ禍で行政手続きがオンライン化されたものもありますが、ビジネスライセンスの新規発行が停滞していたり、今回の衛生許可証にしてもレストランの開業などに向けて行政が経済活動の足枷になっていることが多々見受けられます。さらに、そもそも元来の規則は施設の安全を審査、確保するためのはずですが、それもままならないということでしょうか?
また問題の本質を手続き費用に転嫁して解決するというのが正しいのかも疑問です。市民は行政サービスを受けるために税金を納めているわけで、 数年間で260%の値上げとは、なんだか問題の根本的な解決にはなっていないように思うのですがどうなのでしょう。教育現場や医療現場での人材の不足がたびたび話題になっていますが、公務員並びに政府管轄機関の人材確保を根本的に見直す必要があるのかも知れません。コロナからの再起に向けて歩み出そうとする市民に寄り添った体制を作って欲しいですね。
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