2020年12月27日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム知事はグアム島民の健康を守るために実施している入国者の隔離に関する権限をグアム政府に認めることをグアム最高裁判所に望んでいる。「一人の最高裁判事の判断が、グアムで毎日COVID-19と闘っている医療専門家の意見に取って代わられるべきではない」という理由である。

 

旅行者はグアムに到着すると、政府の施設で検疫をしなければならない。検疫では、当初、必要不可欠な労働者とみなされた人、怪我や他の病状のある人、葬儀に出席するためにグアムに旅行した人など、苦難を訴えた人のためのいくつかの例外を除いて、施設内で14日間の隔離が求められていた。

 

グアムの高等裁判所では旅行者による訴訟が増えており、訴訟の多くは乗客の正当な手続きの権利が侵害されたと主張している。グアム高等裁判所のエリゼ・イリアルテ判事は9月、保健省が入島者に対し政府の検疫施設から出るための請願権に関する情報を提供しなかったことが住民の基本的な自由を侵害していると指摘した。

 

検疫プロセスに変化があったのは、これらの数件の訴訟の判断が下されてからであり、旅行者は主に地元の住民であることから、裁判所は自宅で検疫を完了することを許可した。その後、旅行者に検疫の必要性を周知し、グアム政府指定の施設で検疫6日目に検査を受けるオプションが通知されるようになった。検査が陰性の場合は、14日間の検疫を自宅で行えるようになった。また、空港では旅行者が検疫に同意しない場合、弁護士への彼らの権利についての情報を提供している。

 

CDCは検疫の推奨事項を軽減
米国疾病対策予防センター(CDC)は、14日間の検疫が推奨しているが、10日目までの毎日のモニタリングで症状が報告されていない場合に終了することができるとしています。検疫後の残留感染リスクは約 1% 〜約 10% と推定している。また、検体検査が陰性で症状が報告されなかった場合は、7日目以降に検疫を終了することができるとしている。この場合の、検疫後の残留感染リスクは約5%〜約12%と推定している。

 

グアム知事は金曜日の会見で、「検疫は COVID-19の感染拡大を抑える最も効果的な手段の一つであり、その事実を認めるよう求めます。医師や科学者の助言に反して検疫を短縮するたびに、コミュニティは危険にさらされています。COVID-19の第三波を防ぐためには、グアムがグアムのために機能する検疫政策を実施する法的権限を持っていることが必要です」と述べた。

 

12月24日にアデラップの弁護士レスリー氏によって裁判所に提出された書類によると、検疫中にCOVID-19の陽性反応が出た人は、提出日時点で268人。これは島の陽性者総数の約4%に相当する。「これらの人が検疫政策の対象とならなかった場合、コミュニティ内での感染が飛躍的に高まることを表しています。」という。

 

請願文書の中では具体的な項目について裁判所に判決を宣言するように求めている。
● CDCの検疫に関するガイドラインは、地方自治体に課せられた義務ではなく、状況を総合的に考慮する際の参考の役割を果たしている。
● グアム保健省は、医療資源や医療従事者の人員、罹患数などの地域の状況が正当に評価された場合には、CDCのガイドラインよりも厳しい検疫条件を実施することが法律で認められている。
● グアム島の緊急健康権法に基づいて発行された検疫命令を見直すとき、レビューの適切な基準が合理的な根拠の一つとなり、基本的な権利に明確な侵略がない場合には許可されるべきである。

 


変異種の流行がグアムの
検疫措置の判断に影響する?

日本政府は12月28日から2021年1月末まで、26日、全世界からの外国人の新規入国を停止すると発表。変異種が広がる英国と南アフリカからの新規入国はすでに止めており、その対象をすべての国・地域に広げることになるようです。しかし、中国や韓国など11カ国・地域と合意した2国間のビジネス往来は引き続き認めるようです。

 

「外国人の新規入国、全世界から停止」という見出しを見て、鎖国状態に後戻りするのかと思いましたが、現状の往来の実情からすると、大きな変化はなさそうです。ただ、年明けに検疫緩和への動きを期待していただけに、イギリスや南アフリカでの変異種の流行が事態を停滞させることになりそうです。

 

グアムでは新規陽性者が減少し、CARスコアの低下が進んでいることから、屋内飲食が25%のキャパシティで許可されたばかり。ようやく第三波を乗り越え緩和への動きが加速することを願っていた矢先です。変異種の流行は少なからずグアムの検疫措置の判断へ繋がるのではないでしょうか?

 

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