2021年5月29日朝刊 The GUAM Daily Post より抜粋、要約
グアム大学(UOG)が発表した報告書によると、グアム住民の約77%はパンデミックによって生活に支障をきたすことはなかったとし、約5人に1人が生活に支障をきたしたとしている。パンデミックの影響を受けなかった人は、主に大学を卒業しているか地方自治体か連邦政府で働いているか、もしくは軍隊に所属している男性だと思われるという。
連邦政府は9月4日まで10億ドル以上のパンデミック失業支援および関連支援を提供し、食料支援や住宅ローン、家賃、光熱費の援助を提供した。この報告書によると、4社に1社が一時的または恒久的な閉鎖を余儀なくされ、約4%の企業が恒久的な閉鎖を余儀なくされたという。また報告書によると、全体的に閉鎖率が比較的低かった理由として、全企業の半数が政府の財政支援を利用していたことが挙げられている。
これらのプログラムは米国中小企業庁の「ペイチェック・プロテクション・プログラム」など、連邦政府のプログラムによって賄われ、2020年と2021年にグアム政府の2年間の収入を上回る20億ドル以上グアムに投入された。
最も打撃を受けたのは観光部門で、収入減、レイオフ、閉鎖、補助金や融資、成長計画の低下などが見られたという。パンデミックによる渡航制限でグアムの主要観光市場である日本、韓国、台湾からの入国がストップ。しかし、いくつかのホテルは営業を続け主に軍関係者や地元の人々が利用した。
被害を受けた観光産業従事者は、地域社会の中で比較的低賃金で、教育レベルが低い弱者層にあたり、さらにパンデミックにより観光産業への信頼は著しく低下した。かなりの数の観光事業者が、2020年に助成金や融資制度を利用したが、2021年にはさらなる支援を必要としている。よって再投資や成長のための計画の大幅な見直しを迫られている状況にある。
報告書は2020年はグアムの歴史の中で最も困難な年の一つとして記憶されるだろうと結論づけている。同時に、COVID-19の収束に向けてのコミュニティの決意が米国の他の地域よりも早く感染を抑え回復している理由であるとも述べている。
現在グアムのワクチン接種率は、アメリカ国内で最も高い水準にある。7月21日までに10万9,081人の住民にワクチンを接種することで、80%の集団免疫を目指している。リポートをまとめたジョン・リベラ所長は、「グアムがパンデミックから立ち直るためには、このデータを記録しておくことが重要。官民のリーダーが生活やビジネスを軌道に乗せるための計画や政策を進めるにはデータに基づいた意思決定を行い、誰が最も支援を必要としているかを確認することは不可欠です。さらに、このデータは、今後2年間で人々やビジネスがどれだけ回復するかを測るためのベースラインとなります」と言う。
レジデンシャル・インパクト・レポートの要点
報告書によると、パンデミックの影響を最も受けているのは、一般的に女性、チャモロ人40歳以下、高卒以下、年収2万ドル以下、7人以上で暮らしている人。パンデミックの影響を最も受けていないのは、男性、フィリピン人、40歳以上で大学以上の教育を受け、年間5万ドル以上の収入があり結婚しており、4人以下で暮らしている、もしくは政府職員。
失業給付金(PUA)申請者の大半は女性で、40歳未満、フィリピン人、世帯収入3万ドル未満、高等教育を受けていない、3人から4人の世帯に住んでいる、子供がいない、サービス関連の仕事に就いている。
ビジネスインパクトレポートの要点
2017年から2020年にかけて、従業員が20人未満の事業者は82%から89%に増加、観光関連事業者の95%が20人未満の従業員を雇用されている。観光関連事業者の半数近くが従業員の大半または全員を一時帰休させており、12%はその従業員に給料を支払い続けている。
観光事業者の3分の1以上が従業員を解雇しており、20%が全従業員を解雇している。2020年に一時的または恒久的に閉鎖した企業は全体の25%。4%のビジネスが永久的に閉鎖。
UOGは11月に無作為に選ばれた702人の住民を対象に調査を行いPUAの申請を確認、2020年のビジネスライセンスのリストから無作為に選ばれた413の地元企業を対象に調査を行い、それらを元に報告書が作成された。グアム労働省は2020年12月時点の失業率が19.4%、13,850人が失業、歴史的な高さであるとしている。
遊びの豊富なチョイス、
魅力的なお買い物、
それらがあってこそグアム!
肌感覚に近い報告書であまり新しい発見はありませんでしたが、観光業の復活を後押しするためには、業界をひとくくりにするのではなく、さらに詳細な調査をすることが必要でしょう。営業を続けているホテルでさえ、半数以上、いや7割ほどの従業員が休職または解雇状態にあると推測します。
オプショナルツアー会社はどうでしょう、運輸業は、小売店は、ウエディング会社は、旅行会社は、卸売り業者は……..まだまだありますよ。撮影、コーディネート、花屋さん、グアムメイドの商品の作り手、レンタカー、みんなで観光業を盛り上げてきましたよね。観光業の裾野は実に広く多岐にわたります。それぞれの業態の実情を精査することなしに回復の原動力は生まれないのでは?
一年間以上、新聞記事に毎朝目を通してきましたが観光業、もしくはホテル、レストラン、バー、と言う言葉しか登場してきませんでした。それ以外の企業が観光業の大半を占めているのに、なんだか忘れられちゃってるみたいで寂しい〜。😭😭😭😭😭
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