2021年8月24日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム知事は月曜日の夜、グアム島を二分しているワクチン接種の義務化について改正した。この変更は、グアム・メモリアル病院にて、COVID-19関連の145人目の死亡者が確認されたことを受けて発表された。今回の死亡者は88歳男性で基礎疾患があり、予防接種を受けていなかった。

 

改正された大統領令には、以下のような変更点がある。
– 対象となる施設の利用者については、完全な予防接種を求められるのではなく、少なくとも1回目の接種を受けた証明提示、もしくは自己証明。

– 対象となる事業所の従業員については、完全な予防接種を受けなければ解雇されるのではなく、予防接種を完了するか、COVID-19検査を週1回受ける必要がある。これらの検査は公的な検査機関で従業員の負担なく受けることができる。

 

これらの要件は、マスク着用が義務付けられている施設の利用者および従業員に限定される。

 

「私たちの意見は必ずしも一致しないかもしれませんが、違いにかかわらず、常にお互いに敬意を持って接しなければなりません。私たちはグアム島を大切に思う同じ価値観を共有しています。そして島民を守りたいと思っています。これが私たちの進むべき道です」とグアム知事は語った。

 

反対の声もありましたが、多くの企業がグアム知事の指示に従い、月曜日から予防接種カードの確認を始めた。また、マイクロネシア・モールではCOVID-19の予防接種を受けようとする人々の長い列ができた。

 

グアム商工会議所は、グアムホテル・レストラン協会、団体、企業、個人とともに、ワクチン接種の義務化を取り消すか修正するよう求めた。「大統領令2021-19は、予防接種を受けていない人々を孤立させ、一部の企業に個人の予防接種状況を取り締まる負担を強いるものであり、我々のコミュニティに予期せぬ結果をもたらしています」と商工会議所は声明で述べている。

 

商工会議所は、予防接種と地域社会の健康の重要性を認識しているとしながらも、さらなる失業率の増加が想定されるとしている。しかし同時に、スタッフや顧客に対する予防接種の必要性に関して、企業が業務や従業員の管理について独自の決定を行うことを支持しているとも述べた。

 

ハガニアのスタックスでは、当面、ダイニンング・スペースを閉鎖し持ち帰りに限定することを決めたところもある。

 

また、グアム知事自らが設立した医師諮問委員会(PAG)の委員長であるホア・グエン医師も、この命令を取り消すよう求めた。ホア・グエン医師氏は、他の人と同様に、この大統領令の内容に驚いたと言い、PAGが提言していたことと異なっていたという。PAGは例えば、集まりの人数を25人に制限して歯止めをかけることなどを提案していた。しかしグアム知事は、ワクチンを接種していれば100人まで認めており、クラスターにつながっている。

 

今回の改正命令は、レストランやその他いくつかの企業の従業員に、9月27日までに少なくとも1回の予防接種を受けたことを義務づけており、そうでなければその施設に入ることができない。また、グアム政府職員のほとんどは、9月24日までに完全な予防接種を受けることが義務付けられている。

 

グアム共和党は、知事が特別な市民階級、特にグアム政府に雇用されている人々を区別するのかと疑問を呈し、政府職員への予防接種の指令に言及し、週1回のCOVID検査を選択するオプションも提供していた。知事の修正案では、民間企業の従業員にも同様の検査オプションを認め、政府の費用負担で検査を受けられるようになる。

 

「Meskla CHamoru Fusion Bistro」などのレストランでは、ワクチン接種の証明を義務付けることに「強く反対する」と述べ、ゲストやビジネスリーダーに「グアムの人々を分断するような政策に歯止めをかけるために、上院議員に連絡するように」と呼びかけた。

 

グアム知事は、新規陽性者が急増し、感染力の高いデルタ型が広がり、集中治療室や人工呼吸器を装着した患者を含む入院患者がこれまでに25人に達したことを受けて、ワクチン接種の義務化に踏み出した。

 


唐突な発表で混乱に
巻き込まれた週末。

 

突然の発表から3日、あっという間に修正され、大変なのは罰則を課せられることを避けるため対応してきたレストランやバーですね。唐突な発表を受け、先週末に勤務シフトを変更させられたり、もうしかすると事実上仕事を失った人もいるかもしれません。事前に関係各所の見解を聞き、市民を混乱させないようにできなかったのかと思います。

 

最近の新規陽性者数や入院患者数の増加、デルタ株の蔓延で混乱するグアムの主要マーケット。パラリンピック終了後には、観光業回復の兆しが見えてくるのでは、という期待感がありましたが、まだもう少し時間がかかりそうですね。

 

事前に事態の変化と対応策のガイドラインでもまとめておけば、CARスコアがいくつになればこのような対策が打たれるとかわかっていれば心やビジネスの準備もでき、今回のような混乱もないし、感染を抑制しようとする市民の意識強化にも繋がる気がするのですが…….。ゴタゴタで時間を費やすより、議論を深め、早急に必要とされる施策やグアムの未来へ繋がる一歩を踏み出すことが急がれていると思えるのですが……..。

 

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