2021年10月27日朝刊The GUAM daily Postより抜粋、要約

 

グアム電力公社(GPA)によると、7月から10月にかけての停電は、植物、ヘビ、または機器の問題(線路の接続部の切断、スプライスやジャンクションの接続部の焼け、絶縁体の割れやヒューズの焼け、リレーの作動不良など)が原因である可能性があるとしている。この4ヶ月間に発生した82件の停電のうち、5%が低周波負荷分散、5%が天候、22%が植物、21%が蛇、27%が機器の使用によるもので、20%のみが事前に告知された計画停電だった。計画停電はメンテナンスやシステムアップグレードのために必要なもの。

 

「システムのアップグレードとは、木製の電柱をコンクリート製の電柱にアップグレードしたり、老朽化した回線や電柱上の機器を交換したりします。計画停電は作業員や資材が準備されるため、できるだけ早く、安全に作業を完了することができます。また、機器が故障する前に交換することで、長機関にわたり突然の停電を避けることができます」という。

 

計画停電は通常、公共サービスお知らせやメディアリリースを通じて発表され、GPAのウェブサイトやFacebookページにも掲載される。また、GPAでは、停電に関する情報をリアルタイムで提供する「Power Alerts」という双方向のテキストメッセージサービスを提供している。「Power Alerts」は、アカウントに登録されている携帯電話番号から「ENROLL」を1-855-252-9998にテキスト送信することで、無料で登録することができる。利用者は、www.paygpa.com の「アカウント情報」で携帯電話番号を確認または変更することが可能。

 

停電や電力関連の緊急事態は、24時間365日、GPAのディスパッチ部門(671-475-1472/3/4)に報告することもできる。GPAによると、7月から10月までの停電の平均時間は約1時間。停電は1分程度で終わることもあるが、計画外の停電は予告なしに人員や設備が投入されるため、通常は長くなる。

 

計画外停電の対策としては、予防的、修正的、予測的なメンテナンス、地役権や送電線周辺の植生に対処するための市長との連携、送電線地役権に沿って植生を除去するための設備や人員への投資などの植生管理、米国農務省と契約して指定の場所にヘビ捕り器を設置・維持することなどが挙げられる。

 

ブラウン・ツリー・スネークの影響に関する研究
また、米国内務省からGPAに7万ドルの助成金が交付され、ブラウン・ツリー・スネークが電力システムに与える影響を調査し、スネークが送電線を這うのを阻止するための最善の管理方法を決定することになった。ブラウン・ツリー・スネークは年間226件の停電を引き起こしている。電力インフラの近代化や制御努力にもかかわらず、現在の停電率は1978年から1997年までの年間停電数を上回っている。また、ヘビによる停電が頻繁に発生しているにもかかわらず、科学的な研究や優先的な資源の投入が行われていない。

 

南部の村では、特に悪天候の際に、植物の影響で停電が発生しやすくなる。GPAは村長とパートナーシップを組み、植生がGPAの送電線に接触することによる停電を減らすために、送電線から木や植生を取り除くことを支援している。また、近隣の村で植木の伐採やシステムの改善などのメンテナンスが長期化・再発する場合には、GPAから住民に知らせている。

 

タロフォフォとハガッニャに蓄電池システムが設置されたことで停電を減らすこのにつながっており、今後の再生可能エネルギープロジェクトや、グアム・ウクドゥの198メガワットのベースロード発電所の計画が開始されれば、さらに改善されるとしている。

 

破損した電化製品の補償請求
電力問題のために電化製品が破損したと思われるお客様は、電力会社に損害賠償を請求することができる。GPA社の損害賠償方針の詳細は、GPA社のウェブサイトに掲載されている。家庭用エネルギー診断は、利用者が電力を失っている可能性のある場所を特定し、問題を解決するために役立つ。簡単なエネルギー診断は利用者自身で行うことができるが、より詳細な診断はプロのエネルギー診断士に依頼することも可能。家庭用エネルギー診断の詳細については、GPAのウェブサイトにて。


インフラが脆弱では
産業も育たないのでは?

グアムに長年暮らしていると停電も断水も個人的には慣れっこにはなっていますが、デジタル化が進む社会としては見過ごせない事態ですね。いくら社会システムのオンライン化を進めても、さらには島外からの企業誘致を勧めてもインフラの信頼性がなければ話にならないでしょう。

 

台風やブラウン・ツリー・スネークがあるグアムで電線の地中化が進まないのか、話題にもならないのか不思議でなりません。何十年たっても同じように繰り返される修理やメンテナンスの作業を目にする度にグアムのインフラの脆弱性を心の中で嘆いています。

 

一方、マンギラオ地区で開発が進む太陽光パネルがグアムの水源に悪影響を与えている問題も抱えています。再生可能エネルギー事業が環境破壊につながっている懸念もあります。しっかりと科学的に検証して島民に説明し、長期的で安定的なインフラ整備へと進んでほしいですね。

 

 

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