2020年6月9日朝刊 Pacific Daily News より抜粋、要約

 

グアムの観光産業は新型コロナウィルス(COVID-19)の大流行の前に、すでに停滞していた。昨年度は150万人、今年の2月までは30%減。 検疫制限が始まって以降 5月まではグアム発着の航空会社は1社のみ、空港には1日あたり40人程度の入島者という状態が続いている。グアム州知事は状況に大きな変化がない限り、強制検疫が7月1日に解除され観光の再開を促すと発表しており、チェジュ航空は7月にフライトを再開すると思われる。

 

グアム観光局(以下、GVB)の暫定局長兼CEOが島の観光産業がどのように再始動するか、その構想について語ってくれた。

 

Q.いつ頃、観光客が再び訪れるようになると思いますか?
A.日本、韓国、台湾からの旅行者は平均出発の45日前に旅行を予約します。現在はそれぞれの国の海外渡航許可をいつ出すか次第です。

 

Q.年間150万人レベルに回復するには、どれくらいかかると思いますか?
A.年間100万人以上に戻すには、2〜3年かかると考えています。今回のパンデミックは、GVBが例年来島者数の増加を目標にしてきたことから、来島者数のみならずグアムでの消費額、リピーターへ移行する層など高いプロファイルをターゲットに戦略的なブランディングの必要があります。ただし、この方向性への転換には、より高いレベルのサービスが求められます。

 

ホテル、小売業者、オプションのツアーオペレーターはサービスの質の向上が今まで以上に求められ、今後5〜10年で新しいホテルやアトラクションの建設が予定されていることもあり段階的にレベルアップを図っていきます。グアムの観光業界はより高いプロファイル層の期待に応えるレベルに再投資する必要があるということです。

 

Q.パンデミック後、グアムの観光業のビジョンは変更されますか?
A.GVBはパンデミックが襲った時に、Tourism 2020マスタープラン遂行の最中でした。今こそ持続可能な観光産業の繁栄に向けて再考すべき時です。ツバキタワーやクラウンプラザリゾートなど、新しい投資をサポートします。その他にもタモン湾沿いの未開発の海辺の区画、タモン北部、ハーモンクリフラインなどの計画があります。引き続き投資家をサポートし旅行者がおもてなしの精神を享受し安全でユニークな体験ができるようにしていきます。同時に、環境に配慮し天然資源を保護することにも注意を払います。さらにチャモロ文化を観光産業の中心に位置付け、企業活動を継続し、利益を生み出す必要もあります。

今後のアプローチで最も重要なことは、健康的で安全、衛生、治安の良さがグアムのブランディングで認識されることです。旅行者のグアム滞在中のいかなるシーンでも公衆衛生上安全なサービスを提供することから始まります。これによりリピートを促進し、渡航者の自然増を見込めます。
スマートフォン対応の予約手配、タッチレス旅行サービス、認証システム、リモートヘルスサービス、健康リスク証明を含むデジタルヘルス文書など、あらゆるものを検討しています。また、観光に影響を与える不必要な規制の緩和についても検討しています。これにより観光業界は再開に向けた全体像を描くことができます。

 

Q.主要渡航者であった日本と韓国が引き続き主要マーケットとなりますか?
A.日本と韓国は主な市場であり続けるでしょう。台湾、フィリピン、ベトナムが次のマーケットと位置付けています。

Q.パンデミック後は長期的に観光業の変化が予想されますか?
A.グアムのような観光地は感染の拡大を防ぐための体制を整えます。今後2年以上、厳密な消毒、社会的距離、保護シールドが標準となり旅行安全アプリやオンラインサービスがこれまで以上に重要になります。

 

Q.人々は今後数年間で旅行が減るのでしょうか、それとも別の旅行になるのでしょうか?
A.現在の状況がボトムです。テクノロジーによって不必要な社会活動が減り、より効率的な旅行者、訪問者、宿泊者になります。それは冷静な考えです。しかし、感染の恐怖が鎮静するまでは、市場が慎重に再開すると、それは現実になります。

 

Q.ホテル、レストラン、ツアー会社などは、今後数か月および1年で何をすべきと考えますか?
A.公衆衛生、安全衛生など、法令を遵守して施設やサービスを再考してください。

 

Q.パンデミックはグアム経済を多様化し拡大する機会だと考えますか?
A.その通りです!商業不動産開発、労働契約、建設許可、国際外交、情報技術、農業、運輸の分野で早期に回復軌道に乗せるため、政府機関と民間が連携していきます。電気通信、医療、金融の拡大に向けた準備も整えました。今後数か月間にこれらのプログラムを利用して再開に向けた体制を整えてください。

 

アムにとってもグアムのビジネスオーナーにとっても多難な数年間が始まろうとしています。今日の記事を見る限り、日本から一番近いアメリカとして「安近短」を売りにしてきたグアムがこの機会に変わろうとしているようです。文化の色が体感できる本物のリゾートへ踏み出すことは唯一無二のグアムの魅力になり、長く人々の抱くグアムのイメージとして愛されるのではと思います。私たちグアムラバーズも魅力の一つになれるよう頑張っていきますね!

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