2021年4月22日朝刊 The GUAM Daily Newsより抜粋、要約
グアム保健省は水曜日、政府の検疫施設で最近発生した入島者のCOVID-19陽性患者のほとんどがフィリピンから来たものであると述べた。その中にはCOVID-19のワクチン接種を受けていた住民も多数いたが、症状は重くない。グアム保健省の医療オペレーションチーフは「もし、このような人たちをそのまま帰国させていたら、島には23のクラスターができていたでしょう。これが私たちの大きな懸念です」と述べた。
グアムは5月1日までにワクチン接種対象者の50%に当たる62,500人が完全にワクチン接種を終え、COVID-19のエリアリスクスコアが2.5以下、入院率が低く抑えられれば観光を再開できるとしている。また、COVID-19の無料検査も継続している。
最近の渡航関連のCOVID-19症例は29例、そのうち、23人がフィリピンから。いずれもグアムに渡航する72時間以内のPCR検査の陰性結果書面を遵守していたが、グアムでの検疫中に陽性となった。グアム政府観光局(GVB)は、渡航検疫が解除される可能性がある今、フィリピンで1日に1万人以上のCOVID-19新規感染者が発生している事態を懸念すべきかどうか提起した。
それに対し、グアム保健省は非常に懸念すべき事態であるとした上で、彼らが飛行機に乗る前に検査を受けているにも関わらず、検疫中に陽性となったことを注目している。この会議ではGVBは最近の入島者のCOVID-19陽性者の何人が予防接種を完了していたかどうかを確認することはできなかった。フィリピンではCOVID-19の新規感染者数が毎日1万人を超えロックダウンを実施している。また、フィリピンでは偽のPCR検査が行われたとの報告もある。
13件の新規陽性者
グアム保健省は火曜日に実施した530件の検査のうち、13人のCOVID-19の新規陽性者を確認。3人は濃厚接触者の追跡により確認され、現在までの累積感染者数は7,897人、死亡者数は136人。グアムのCOVID-19地域リスクスコアは0.8。
ワクチン接種により重症度の軽減
COVID-19の予防接種を受けた後でもCOVID-19の陽性反応が出た例が多数報告されているという。しかし、グアムの入院率が非常に低く抑えられているのは予防接種が効いていることを示していると強調した。ワクチン接種を受けても感染やを防ぐことはできないが、感染が軽度であったり、症状が出なかったりする。
火曜日現在、COVID-19で入院している人は3名で、1日前のCOVID-19による入院1名よりも増加している。GVBによると、一部の人々がワクチン接種で誤った安心感を持っている可能性があり、社会的距離を置く、マスク着用、頻繁な消毒などをやめたという。しかし、全体的に見て、グアムの1日の新規感染率は低く、ここ数ヶ月は1日5人以下で推移している。
3つの戦略的取り組み
グアム観光の再開に向けて準備を進めている。GVB副局長のゲリー氏は、3つの戦略的な取り組みを強調した。
●予防接種の規模拡大。
●デスティネーションの準備
●グアム島の住民やソースマーケットである日本、韓国、台湾に対して、再開に向けた取り組みを戦略的に伝えること。
軍と連邦政府関係者の予防接種数が全体の集計に加えられると、グアムは「Path to Half」の目標を達成できると予想される。また、グアムのワクチン接種率はアメリカ国内でも高い水準にある。
グアムホテル・レストラン協会とパートナー企業は、4月27日にハイアットリージェンシーグアムで予防接種クリニックを開催するが、600人の枠はすでに満席だという。また、村やグアム大学のフィールド・ハウスで行われるワクチン接種以外のアウトリーチ・クリニックでも、1,800人分の接種の余裕がある。
GVBは観光客が帰国する前に必要となるPCR検査についてアメリカン・メディカル・センターやグアム・リージョナル・メディカル・シティなどの民間医療機関と観光客との間の仲介役となることを検討している。この役割を担うことで、GVBは観光客が信頼できるPCR検査を簡単に受けられるようにする。PCR検査は1回120ドル程度かかるため、少なくとも最初の数百人の観光客に対してGVBが費用を負担することになれば、コストがかさむことにもなる。
グアムと同じ島国であるモルディブでは、旅行再開のインセンティブとして、地元住民全員にCOVID-19接種を行った後に海外からの観光客にワクチン摂取を提供する予定。GVBの担当者は、モルディブなど他の観光地が観光再開のために行っていることを引き続き参考にしていくと述べた。
島全体のクリーンアップ
グアム副知事の島全体の美化タスクフォースは、GVBと協力して4月24日(土)に大規模な清掃活動を行う。ビーチや道路の清掃に参加するボランティアを募集している。また、老朽化した建物や放置された建物に対処する公共事業局の取り組みも進めている。
GVBの局長によると、グアム安全認証および世界旅行観光評議会のセーフ・トラベルズ・スタンプにこれまで75社の申請があり、木曜日時点で25社から55社へ承認企業が増えるという。これは観光関連企業がパンデミックの健康と安全プロトコルに関する世界基準を満たしていることを意味する。GVBは公衆衛生局の協力を得て、地元企業に証明書とスタンプを発行する公式機関となっている。
2ヶ月以上なかった二桁陽性者、
ワクチン接種後、再感染の人はどれぐらい?
この2ヶ月ほど一日の新規感染者数は4〜5人で推移してきましたので、13人は少しビックリです。昨日はツバキタワーの従業員からも2人の感染者があったという報告もあり、もう少し詳細な内容が欲しいと思っていたところでした。
ワクチン接種が進み、5月1日の検疫緩和が現実味を帯びる今、ツバキタワーの従業員はワクチン接種を終えていたのだろうか?優先的にレストラン従業員などには先行してワクチン接種が行われていたので、すでに接種を終えているのではと推測するのですが…..。本日判明した13人、何人が強制検疫からの陽性者なのでしょうか?その中にワクチン接種終了した人は何人いたのでしょうか?日本で進んでいる陽性者の低年齢化は見られるのでしょうか?変異種の広がりが懸念され始めた時期に行なっていた陽性検体をハワイへ送り検査するという流れは継続的に送っているのでしょうか?そして変異種は見つかったのでしょうか?
「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言いますが、感染拡大が抑えられてくると、陽性者の情報は簡単な数だけになっています。観光業の再開には、淡々と感染状態を精査し分析し続け、広く詳細なエビデンスを公開し続ける、そんな姿勢が、業界やマーケットの信頼を得る唯一の方法だと思います。
コメントを残す