2021年5月3日朝刊 The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

フリードマン医師は経口抗がん剤を何週間も何ヶ月も待っていると警告していたが、処方箋がグアム島に到着した日に彼の患者が死亡したとグアム・デイリー・ポスト紙に語った。

 

腫瘍内科医のフリードマン氏は、「これは本当に深刻な事態です。その患者さんは慢性骨髄性白血病で、完治は難しいものの治療可能な病気でした。適切な投薬治療を受ければ、彼女は今も生きていたでしょう」と述べた。

 

フリードマン医師は2月にこの患者が加入するStayWell保険会社との間で承認手続きを開始したう。時間がかかった要因の一つは、薬が効くかどうかの専門的なテストが必要だったこと。この検査は必要ないものだったが、検査を行った機関が2回にわたって腫瘍医の指示を間違って書き写したため、病状が悪化してしまったという。サンプルは島外に輸送しなければならないため、そのたびに患者は少なくとも1週間の治療の延期を余儀なくされた。

 

さらにフリードマン医師はStay Well社から「彼女は回復の見込みがないから検査は必要ない」というメールを受け取ったと言う。化学療法の経口薬については患者が保険会社を通して処方箋を承認してもらい、地元の専門薬局で受け取ることになっている。保険会社によっては、このプロセスに数日から数週間、亡くなった患者さんの場合は数ヶ月を要した。

 

フリードマン医師は、「StayWell社はとにかく最悪です。StayWellが1日か2日で承認されるはずだ、と言っても何週間もかかっている。3週間ほど前に、この患者はすぐにこの薬を飲ませないと危険だという医療証明書を書いたのですが、StayWellは何もしていません」と述べた。

 

ポスト紙はこの問題について、SelectCare社、NetCare社、TakeCare社の3社に問い合わせたところ、加入者がこの種の薬の入手に長い時間を要している事案はないという。また、SelectCareとNetCareは、経口化学療法薬については優先的に行なっており、薬局給付管理者に拒否された場合でも、必要な治療を確保することができると述べていいる。フリードマン氏はStayWell社はこのような対応はしていないと言う。


ようやく表面化した
健康保険の問題点

なんと恐ろしいことでしょう。なんと悲しいことでしょう。こんなことは絶対あってはならないことで、管轄の行政機関が調査に入るべきで、場合によっては営業停止も視野に入れるぐらい厳しく調査行政指導をしてほしいです。

 

日本のように国民皆保険制度がないアメリカでは民間の健康保険に加入するのが一般的です。その費用は日本の健康保険料の4倍はすると思われるほど高額です。子供を含む家族では、少なくとも10万円はかかります。でなので加入を躊躇したり、経済状況次第で退会する人が多いのです。それだけの出費をしているにもかかわらず、必要な時に使えないなんて論外ですね。

 

幸い大事には至らなかったものの、私自身もグアムの医療機関や健康保険に関するトラブルはいくつも経験しています。ずさんな対応や理不尽な話ばかりで思い出したくもない嫌な思い出ばかりです。その度に日本の国民皆保険制度の素晴らしさを再認識させられます。フリードマン医師の告白がグアムの健康保険会社の体質や姿勢を正し、本来の健康保険のあるべき姿で運用されるよう願うばかりです。

 

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