2021年10月11日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

最近、グアム行動保健福祉センター(GBHWC)の精神科医2名が退職したことにより、精神科医は1名になったが、所長によるとサービスを必要とする患者には引き続き対応できるとしている。

 

「私たちには適切なケアのために協力してくれる医師、心理学者、カウンセラーがいるため、長期休暇中の精神科医が1人しかおらず、緊急時にしか待機していないという事態ではありますが、適切なサービスを提供することに支障はありません」とGBHWC所長は述べた。

 

9月17日に1人の精神科医が退職し、フィリピンへの渡航を予定していたもう1人の精神科医もその直後に退職した。この施設の運営には本来5人の精神科医が必要で、全国的な行動医療専門家の不足と世界的な精神科医の不足の中で、精神科医を雇用することが困難になっている。

 

臨床チームは精神科医以上の存在で、10月末までにサービスを提供できる医師やスタッフに加えて、精神科ナースプラクティショナー2名を迎え入れる予定だという。また、現在カタールで開業しているアメリカ人の精神科医を呼び寄せるため交渉している。

 

GBHWCのもう一つの大きな懸念は、スタッフの過重労働による燃え尽き状況だという。仕事量の増加に伴うストレスに対処するために、スタッフに適切な休暇を取らせるようにしている。一人の精神科医が長期休暇を取っているのもそのためだという。その医師は16ヶ月間も休暇を取らずに仕事をしていた。

 

入院患者数の増加とホットラインへの問い合わせ
コロナ禍でGBHWCの危機管理ホットラインへの問い合わせが急激に増加している。パンデミック以前は、月に25~30件程度の電話がホットラインにかかってきたが、現在は数百件に達している。9月に受けたホットラインへの問い合わせは、7月の約700件から1,000件以上に増加した。

 

しかし、ホットラインへのコンタクトが必ずしも精神科の必要性や入院サービスに結びつくとは限らず、訓練を受けたスタッフが通報を受けて対応することもあるという。より詳細なサービスが必要な場合は、カウンセラーとの面談の予約を取るという。

 

パンデミック以降、成人の入院患者数は増加しており、14人、15人、時には16人の患者が来て、施設が満床になることもあるという。パンデミック前の平均的な患者数は6、7人、今のところ入院患者数は9人、10人、11人と横ばいになってきている。

 

「入院患者が横ばいになっているのは、サービスを受ける人が増えてきたからだと思います。入院患者の多くはリピート患者で、地域で警察官に保護される主にホームレスなどです。私たちは患者が質の高いケアを受けられるようにするためのレベルを保つことが大切で、すべての人が入院を必要としているわけではありません」とセンター長は述べた。

 

このパンデミックには明るい兆しもある。以前は危機管理ホットラインを担当する専任スタッフがいなかったが、現在は十分なスタッフが配置されている。これには連邦政府から受け取った支援金が充てられている。

 


まずは身近な人から、
大切な仲間の心の健康に心を配ろう。

 

コロナは多くの課題を社会にもたらしたと思います。それはすでに顕著にあらわれている問題もあれば、潜在的に増幅し続けている問題もあるでしょう。ニューヨークやサンフランシスコでは顕著に見られるホームレスの増加、グアムにも見られる傾向のようです。経済や雇用の回復が遅れれば経済格差がさらに拡大し、治安の悪化も懸念されます。

 

そして見過ごしてはならないのがメンタルケアの分野です。子供から大人まで、だれもがコロナ禍で多くのストレスを感じていることでしょう。ホットラインの常設は基本中の基本、専門医にもタイムリーにアクセスできる環境が整っていないようで心配です。そして学校や職場など、あらゆる場所でお互いを見守る体制と気付きをサポートに繋げる動線の体制づくりも早急に。人材不足を理由に大切な心のケアが蔑ろにされないことを願います。

 

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