2021年11月4日朝刊Pacific Daily Newsより抜粋、要約

 

デルタ型が出現し、グアムでCOVID-19の感染者が急増して以来、完全にワクチン接種を終了した人が陽性になって入院したり、死亡したりするという傾向が見られるようになった。

 

グアム保健省は、ワクチン接種者がCOVID-19によって重症化する可能性がはるかに低いと説明しようとしているが、グアムでの症例では10万人あたりの入院率をワクチン接種完了者、ワクチン未接種者、ワクチンを受ける資格のない人も含めているため、グアム政府にデータの提示方法を変更するよう強く求めている。入院やワクチン接種に関するデータは重要ですが、政府の解釈は誤解を招く恐れがあり、グアムにおけるワクチンの効果を大きく誇張している可能性があるとしている。

 

共同情報センターからのリポートには、ワクチン接種完了者、ワクチン未接種者、ワクチン接種不適格者の入院者数の内訳が記載されている。例えば、土曜日の夜の入院者数は58名で、ワクチン接種者27名、ワクチン未接種者31名、不適格者はいなかった。つまり、本日のデータに基づき10万人あたりで計算するとCOVID-19で入院したワクチン接種者は22人であるのに対し、ワクチン未接種者は247人であると考えられる。COVID-19で入院するリスクは、ワクチンを接種した人と比べて、ワクチンを接種していない人の方が約11倍高いことになる。

 

しかし問題はまだあり、グアム政府が32,000人以上の不適格者、この数をワクチン未接種者として計算に入れていないこと。人々はワクチン接種完了者かワクチン未接種者のいずれかにわけられるべきという声がある。この分類では報告されたワクチン未接種者は12,559人ではなく、不適格者を含めると、実際には44,388人いることになる。グアム政府は少ない方の数字だけを使って、ワクチン未接種者の入院率を事実上誇張しているとする見方がある。

 

グアム政府の広報は「なぜ不適格者が計算に含まれていないのか」という質問に対して、次のように答えている。「ウイルスは差別するものではありませんが、現時点でワクチンを接種できないためにリスクが高まっている人がいることはわかっています。そのため、集団を区別しているのです」と述べている。

 

グアム政府の動機はともかく、入院率を誇張することは、他の数字も操作されているのではないかという疑問を国民に抱かせる。グアムの最新の国勢調査によると、過去10年間で人口が減少しており、グアムのパンデミックデータの正確性にも疑問が生じている。グアムの公式人口は153,836人ですが、グアム政府は168,322人の想定人口をもとにパンデミックデータを算出しており、14,486人もの差がある。

 

私たちは政府を信頼する必要があり、特に健康、安全、自由に関わる問題については選挙で選ばれた議員が、私たちを守るために適切な判断をしてくれると信じている。世界中で、2年足らずの間に、このウイルスは500万人の命を奪った。この数字は、政府機関の重要性を物語っている。


数字のマジックに惑わされない。
独自の視点で検証を。

この記事はPDNの記者の見解として書かれた記事です。確かに数字は実しやかに見える根拠となりますが、その定義に問題があれば事実は曲げられて伝わらなくなってしまいます。メディアからこのような指摘が出てくるのはありがたいです。グアム政府がワクチン接種を促進したいという思惑があったかどうかは不明ですが、事実を精査するための数字には常に真摯に、謙虚に向き合うことは大切ですね。

 

昨日の記事では観光目的の入島が7ヶ月連続前年度比に比べ上昇という記事がありました。このような数字に関しても比べる数によって印象は大きく変わります。何事も報道の仕方や数字のマジックに惑わされることなく、数を正しく把握する努力が先行きの見通しの誤差を最小限に抑えるためにも必要ですね。

 

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