2020年10月8日朝刊 The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム教育省と関係者は新年度が始まって以降も連絡が取れなかった何千人の生徒への接触を試みている。8月に新学期が始まった際、約4,000人の公立学校に通う生徒と連絡が取れておらず、学校職員、グアム教育省、ソーシャルワーカー、村長などの追跡で未確認リストは約1,750人に絞り込まれた。

 

この電話による追跡調査も限界に近づいており、1,750人のうちの約800人はグアム教育省による家庭訪問が必要と思われるが、パンデミック指標PCOR1(Pancamic Condition of Readiness)が続き不可能になっている。PCOR1ではグアム教育省職員が個人宅を訪れることを許可されておらず、また個人宅が職員を招き入れる事態も避けなければならない。

 

連絡が取れない家族の一部は失業や一時解雇の影響を受けて転居を余儀なくされ、別の地域の学校に子供を登録することができずにいると推察され、ソーシャルワーカーは地域の学校への登録の手続きもサポートしている。

 

接触できていない学生のリストには、政府の緊急ホームレス避難所の子供たちも含まれる。避難所を利用している人たちにはプライバシー条件があるためグアムホームレス連合を通じて、避難所にいる学齢期の子供たちの調査を行い、学校登録に関する情報を入手することが最近ようやく承認された。グアム教育省はその情報に基づき、子供たちを学校と結びつけ避難所でサポートできる学習モデルを構築しようとしている。

 

「避難所の利用者はオンラインへアクセスすることが難しく、移動手段を持たないためハードコピーを学校に取りに行くことさえ困難だと思われます。そこで彼らがアクセスできる場所を設け、学校との接点として学習支援を提供する手法を模索しています。それは継続的なプロジェクトになるでしょう。」とグアム教育省は述べた。


世界的な検疫緩和への動き
グアムはどうなるの?

日本政府はビジネス目的の出張帰国者や再入国者を対象に、新型コロナウイルス対策として実施している14日間の待機措置免除に向けて調整を始めているというニュースが飛び込んできました。ハワイ州は現在すべての到着者に課している14日間の自主隔離を10月15日より、ハワイ渡航72時間前に事前PCR検査を行い陰性だった場合には、ハワイ到着後の自主隔離が免除となります。イギリス や欧州連合(EU)では7月1日から日本を含む14カ国からの渡航制限を解除しています。

 

世界が入国時の検疫緩和へ向かう中で、グアムは一向に光が見えてこない状態です。2度目のロックダウンは継続中で、3月以降も公教育に繋げられていない子供達がなんと800人もいるというのは驚きです。どうしてそんなに時間がかかるのか不思議で仕方がありません。

 

たとえ入国規制が緩和されても、日常を取り戻すにはまだまだ試練が待ち受けています。アメリカやイギリス の大学では限られたクラスのみでも対面授業を再開し学生たちの教育レベルを担保しようと試行錯誤を続けています。子供達の日々は大人の何倍にも相当し、成長にも多大な影響を与えます。科学的、総合的な分析を元に情報開示、そして同意形成を促し、子供達が心の平穏を抱ける環境づくりへの一歩を踏み出してほしいです。

 

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