2021年4月18日朝刊 Pacific Daily Newsより抜粋、要約
ハーベストハウスのレムリーさんは複数の兄弟の受け入れは、1人の子どもの受け入れよりも困難だと言います。別々の家庭で受け入れてもらうのが適当か、それとも一度に複数の子供を受け入れてくれる家族を探すとなれば、状況はさらに厳しくなります。
グアムでは一時的に実の親と引き離された350人以上の子どもたちが、里親制度を利用。しかし児童福祉システムでは、その需要を満たす里親が不足している。レムリーさんは寄付から里親免許の取得まで、さまざまな支援があると言います。
説明会
ハーベストハウスでは、里親になることに興味がある人や申請手続きをしている人を対象とした説明会を毎月開催している。
申請書
里親になる前に病歴、自己紹介文、家族構成、経済状況、雇用形態、情報開示への同意、人物照会などの希望者は13枚の申込書に記入しなけれならない。グアム在住が3年未満の家族には、以前の米国の州や国の書類を要求する。軍人の家族も子供の里親になることができるが、その場合は軍のオフィスからの書類が必要。里親ライセンスの有効期限は2年で更新を申請することができる。
ホームスタディ
申請書を提出した後、Child Protective Servicesがホームスタディを行う。グアムの法律では、それぞれの里子には里子のベッドが必要だが、専用の部屋を用意する必要はない。また、電気や水道が通っているかどうかも確認される。
待ち時間
申請書、ホームスタディの後、問題がなければ翌週にはライセンスを取得することができる。ライセンスの最終的な判断は児童保護サービスが行う。里親は、子どもの引き取りが承認されると、「Harvest House」でベビーカーやおもちゃ、おむつなどの育児用品を無料で受け取ることができる。
子供の世話をする
里子が家庭に入ると、親はその子に責任を持つことになる。里子の保険は政府の医療保険が適用され、家庭には毎月、費用を賄うためのサポート金が支給される。赤ちゃんの場合は里親が里子の健康診断などを受けさせなければならない。しかし、障害や精神的な治療などがあるケースは稀だという。
また、ライセンスを取得していても、長期ケアができない場合は、緊急時の受け入れも行っている。短期のケアは1週間以内に終わることもあり、通常は子どもを危険から遠ざけなければならない場合の利用になる。
子どもの親
性的暴行や虐待を伴うケースを除き、子どもが実の親と毎月会うようにスケジュールを組むことができる。里親は、実親との再会が可能かどうか、あるいは子どもに新しい家庭が必要かどうかを確認するための裁判所の公聴会に出席することもできる。里親は子どもが何を必要としているのかを知っており、子供のために弁護する必要がある。
再会
里親制度の目的は、子供を実の親と再会させ、元の家庭に戻すことだという。里親は子供がいずれ離れる可能性があることを承知で子供を預かることになる。実の親は自分が問題を乗り越え、子供を再び家に連れ戻すという喜びを得ることにある、と言います。
詳しくはHarvest House の最新情報は https://www.facebook.com/HarvestHouse.Guam または https://harvesthouseguam.org
次回のパブリックミーティングは
4月29日午後6時
5月27日午後6時
6月24日午後6時
7月22日午後6時
里親になれなくても支援したいという方は、マンスリーサポーターになることができる。金銭援助や物資の寄付をしたい場合は300-5433まで電話。
グアムは養子や里親に
とっても寛容な社会です
もう10年ほど前になりますが、私も里親になろうとしたことがあります。子供が小学校高学年ぐらいになり、少し手がかからなくなった頃です。私がコンタクトしたのはERICA’S HOUSEという家庭内暴力などの被害にあう人が避難できる場所です。当時は少し手続きが違い、病歴、自己紹介文、家族構成、経済状況、雇用形態、情報開示への同意、人物照会などの他に、ポリスクリアランスなども求められ、結構書類集めが面倒でした。書類が整うと、裁判所で認定検討がされるという流れで、ひと月ぐらいかかったと記憶しています。里子で迎える子供については事前に面談などはできず、希望の年齢や男女の別を伝えるのみで、里子が決まればその子供の年齢は性別、背景について説明を受けました。結局、裁判所の認定がおり、里子を迎える待機期間に主人が急病で倒れ、この話は白紙になってしまいました。
その時に聞いた話では、赤ちゃんを希望する人が多く、ティーンエイジャーはなかなか里親がみつからないということでした。私としてはオムツの世話からしたくなかったので、ティーンエイジャーで男女は問わないということでお願いしました。そして多くの場合は当たり前の普通の生活を体験したことがない子供が多いということで、特別なことはせずに普段の生活を続けるようアドバイスされました。
それと費用ですが、今日の記事には金額が出てませんでしたが、当時は一人月に700ドル程度だったと記憶しています。ちょうど実子が通っている学校の学費が賄えそうだったので、転入準備も進めていました。
グアムでは里親だけでなく養子を希望する人も多いようで、それも赤ちゃんを望むケースがほどんどのようです。グアムを含むアメリカでは養子への抵抗が少ないようで、子供たち自身も周りの人もオープンに養子である事実を受け入れる風土があります。なので見るからに人種が違うというケースも珍しくありません。出自とは別に共に暮らす時間が絆を深める、そんな考え方が根付いているのは素敵だと思います。
子供の安全な避難場所として20年以上活動するエリカズハウスの連絡先は642-4020/22です。こちらも里親の申し込みだけでなく、寄付や支援も受け付けているようです。
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