2023年9月7日朝刊The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

中国国防省の報道官は、米国が太平洋地域に対ミサイルシステムを配備したことを、紛争と対立のリスクを増大させる行為だと非難している。中国国防部のスポークスマンであるウー・チアン上級大佐は、先週、米軍の新しい360度ミサイル防衛システムの計画について質問された際、このように発言した。

 

新ミサイル・システムの配備がグアムをより安全にするのか、より大きな標的にするのかは、今年初めに計画が公表されて以来、地元では議論の的となっている。「グアムが安全かどうかは、アメリカがどのような役割をグアムに求めるかにかかっている。グアムが戦争をするための前哨基地になるのであれば、たとえ武装していても安全ではない。私たちは、アメリカ側が時代遅れの冷戦やゼロサム思考、偏狭な地政学的思考を捨て、世界の平和と安定に資することを、むしろその反対ではなく、もっと行ってくれることを願っている。」

 

彼は、対ミサイル・システムの配備を、米軍が将来、アジア太平洋地域に陸上型の攻撃型弾道ミサイル・システムを配備する計画と結びつけ、最近のアメリカの国際ミサイル開発条約からの脱退を指摘した。

 

チアン氏の主張についてコメントを求められたマリアナ統合地域スポークスマンのキャサリン・ケーニグ中佐は、「インド太平洋地域における米国の戦略は、自由で開かれた地域秩序を維持し、紛争を武力で解決しようとする試みを抑止するために、この地域における弾力的な安全保障体制を強化・構築することである」と述べた。声明は、新しいミサイル防衛システムは、その戦略を遂行し、地域の脅威に対応するために必要であることを示した。

 

「グアムは、米国の影響力を維持・維持し、敵対勢力を抑止し、危機に対応し、自由で開かれたインド太平洋を維持するための重要な戦略的拠点である。「グアムへのミサイル防衛システムの追加は、米国の敵対勢力によるグアムへの攻撃を抑止することを意図している。ミサイル防衛は、強化された統合防空・ミサイル防衛コンポーネントのために取得されるシステムを含め、敵の計画を複雑にし、攻撃的ミサイル使用の成功に対する疑念を誘発し、小規模で強圧的な攻撃を行う敵のインセンティブを低下させることにより、紛争の敷居を上げることを意図している。

 

十字線上のグアム
地元のシンクタンクであるPacific Center for Island Securityのリーランド・ベティス氏によれば、チアン氏の発言は、中国とアメリカの間で紛争が勃発した場合に、中国軍がグアムをどのように見ているかという、小さいながらも重要な変化を示しているという。

 

グアムは常に、台湾をめぐる戦争を想定する中国のアナリストが並べる米国の主な標的であったが、中国政府自身はそのような発言を公言することは避けてきた、とベティス氏は言う。しかし、今は国防省が「グアムが武装していようが関係ない」としている。

 

ベティス氏は、米中両国がインド太平洋で展開するミサイル技術の進歩は、新たな軍拡競争のシグナルだと考えている。また、中国の報道官は、対ミサイルシステムの配備を、この地域への攻撃型弾道ミサイルの配備に結びつけていると指摘した。

 

米国防総省が支援するシンクタンク、ランド研究所が最近発表した研究では、太平洋への弾道ミサイル配備の可能性が分析されており、米軍当局は数年前からこのアイデアを検討してきた。

 

グアム防衛システムに携わっている関係者は、攻撃的な要素は組み込まれていないと語っているが、米インド太平洋軍司令部の責任者の発言は、そうではないことを示しているようだ。

 

中国がグアムを “完全武装 “させると言うとき、その質問は、対ミサイルシステム用の20のサイトについてだった。「しかし、米国がこの地域、グアム、そしてこの地域の他の場所での中距離弾道ミサイルについて考えていることはすでに明らかだ。


愛するからこそ関心を持って

 

めずらしく昨日に続いて国防関係の記事が上がっていたので取り上げました。人ぞれぞれ考え方や感じ方が違うと思いますが、グアムを愛する全てが現在のグアムの立ち位置を知るきっかけになり、関心が高まり議論が進むことを願っています。

 

コロナ、台風からの回復をシュミレーションする際、将来のグアム像をイメージする時、このテーマは常に頭を掠めます。なかなか話題にしにくい内容ではありますが、多くの人の考えや意見を聞きたいですね。

 

昨日も友達がオフィスを訪れおしゃべりを楽しみました。子供達の独立や親の介護などがいつもの話題ですが、その流れでテーマになるのがグアムの将来。それぞれの個人の人生設計を考えるときにもやはり話題になるのが上記の問題なのです。

 

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