2021年1月16日朝刊 The GUAM Daily Postより抜粋、要約

 

グアム政府観光局(GVB)は3月までに観光業を再開することができる場合、2021年度の観光客数の予測はCOVID-19の渡航制限を受けて82,600人に修正した。日本、韓国および台湾いったグアム観光業の約90%を占める主要マーケットでのパンデミックの長期化や検疫プロトコルの影響によるものである。2021年度の第1四半期にあたる2020年10月1日から12月22日までの間は5,000人の観光客の到着があり、これが今回発言のあった2021年度の修正予想の根拠となった。

 

これは前回の20万人から40万人としていた予測をさらに下方修正、最多の記録を更新した2019年度の163.1万人から急激な減少である。また、パンデミックの影響で2020年度は75万7,385人に止まっている。観光業のリーダーたちはグアムの感染拡大防止対策や進行中の予防接種によって急激な回復を見せることを期待しており、関係者が一致団結して対応しているという。グアムでは月曜からCOVID-19制限の緩和を予定しており、経済活動の回復が進むとみている。

 

GVBの副局長は第4四半期までにコロナ前の5%から10%までは回復、2023年度までに60%の来島者を予想している。

 

観光関連最新情報
● GVBは入国および検疫書類のペーパーレス化の内部テストを2月初めまでに完了させ、3月から実施する予定。
● 現在、日本ではCOVID-19の第3波に見舞われており、韓国では2月に予防摂取を始めるため5,600万人分のCOVID-19ワクチンを確保している。
● 台湾とグアム間の往来は有望ではあるが、2019年の台湾からの来島者は2%に過ぎない。
● 現在、ホテルの宿泊税は、軍関係者およびビジネスが主な収入源となっているが、通常これらの滞在は全体の8%に過ぎない。
● 空港と観光関係者は、日本、韓国、台湾からの旅行者がPCR検査で陰性であることを証明した場合、5日間以内の滞在に限って検疫が免除されるよう保健省に要請を続けている。
● ユナイテッド航空はグアムへのフライトを継続、日本航空は3月まで運休。
● GVBはグアム政府の公共事業部及び各村の首長と島内のクリンナップを進めるよう連携している。

 

GVBの役員会では、観光業の最前線で働く労働者がCOVID-19 ワクチン接種をいかに早く摂取することができるか政府に問い合わせることも報告された。


2021年、企業をさらに
苦しめる年になりそう……

今まで何度も観光業再開後の来島者数予測な発表されましたが、いずれも信憑性を疑う数でしたが、今回は肌感覚に近い数のように思いますが、根拠としている数字が2020年10月1日から12月22日ということへの疑問は残ります。本来ワクチン摂取の普及率や感染数の推移、検疫緩和措置の時期の想定、国民性やそれぞれの国の経済回復傾向などを考慮してでないと来島者予測は出ないように思うのですが….まあいいや。2021年の覚悟として、コロナ前の5%程度という数字を念頭に置というのは妥当なところかもしれません。

 

この数字をベースにした場合、現実的には飲食店は地元の住民を対象にやり方次第では生き残れるのかもしれませんが、一番難しいのが中規模以上のオプショナルツアー会社でしょう。アメリカ連邦のコロナ支援策はどちらかというと個人への給付に軸足が置かれている感じがあります。

 

バイデン次期大統領がコロナ景気対策案を発表したようですが、就任記念として想定内。法律案の詳細を見てませんが、ニュースで知る限りは個人への支援が目立ちます。会社存続に奮闘する企業への支援は耳にしません。さらに危惧される最低賃金の引き上げです。グアムは独自の最低賃金を設定していますが、連邦の影響を受け延期されている引き上げが実行されれば企業にとってはさらに経営を圧迫することになるでしょう。その結果、雇用数は絞られ失業状態の人が残り続けることになるのでは?

 

コロナ支援、景気対策、しっかりとした経済再建への道筋を描いたものであってほしいですね。でないと、経済の立ち直りがさらに難しくなり、経済格差がさらに拡大するという未来へ大きな禍根を残してしまいそうです。

 

 

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